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原発地下水の海への放出 結論先送りに
5月13日 16時52分

原発地下水の海への放出 結論先送りに
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福島第一原子力発電所でたまり続ける汚染水の増加を抑えるため、東京電力は13日、汚染される前に地下水をくみ上げて海に放出する対策を地元の漁業者に説明しましたが、漁業者側の同意が得られず、結論は来月以降に先送りされました。

福島第一原発では、建屋の壊れた壁などから地下水が流れ込み、1日400トンのペースで汚染水が増え続け、地下水の建屋への流入をいかに減らすかが大きな課題となっています。
このため東京電力は、山側の12か所に井戸を掘り、建屋に流れ込む前に地下水をくみ上げ、海に放出する計画で、13日に福島県いわき市で開かれた地元の漁業者の会議で、この対策を説明しました。
東京電力や漁業者によりますと、会議の中で、東京電力から、対策によって汚染水の増加を1日100トンほど抑えられる見込みであることや、地下水の放射性物質の濃度は周辺の河川と同じレベルで、十分に低いことなどが説明されたということです。
しかし、漁協の組合長などから、「漁業者の中で地下水と汚染水の違いについて理解が進んでおらず、不安を感じている人がいる」などといった意見が出され、会議では対策の実施に同意せず、結論は来月以降に先送りされました。
会議のあと、福島県漁連の野崎哲会長は、「汚染水対策の必要性を国と東京電力から個別に説明してもらったうえで、漁業者の意見を集約し、再判断したい」と話しました。
また、東京電力の新妻常正常務は、「いちばんの関係者である福島県内の漁業者に理解していただくことが重要だ。理解を得たうえで、次のステップに進みたい」と話しました。

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