最終更新: 2013/05/14 01:53

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隣人女性殺人未遂事件 被害者家族、警察の一連の対応に不信感

さいたま市で、隣人の女性を刺して殺害しようとしたとした男が逮捕された事件で、事件に至るまでの警察の対応に対して、問題が浮上している。
男は、犯行前に「相手を殺してしまうかもしれない」と警察に相談していた。被害者の家族は、警察の一連の対応に不信感を抱いている。
被害者の夫は「警察から対応があれば、わたしは、家内もここにはいさせませんし。なんで対応してくれなかったんですかっていうことなんですよ」と話した。
隣人に背中を刺され、重傷を負った被害女性の夫は、警察がしっかり対応していれば、事件は防げたはずと、悔しさをにじませた。
そして、その対応がまたも問われているのは、かつて桶川ストーカー事件をめぐり、国民から猛批判を浴びた埼玉県警。
被害者側が「防げたはず」と警察に訴える事件は、どのように起きたのか。
5月6日夕方、さいたま市内の住宅に住む佐藤武広容疑者(61)が、60歳の隣人の女性を包丁で刺したとして、殺人未遂で現行犯逮捕された。
被害者の夫は「(佐藤容疑者は)刃物とガソリンを持ち、ガソリンをまきながら走って、家が開いていましたから、そのまま駆け込んだんです。(家内は)助けて、キャーと言って。わたしは、すぐ追っかけて、その間に入って、家内を逃がした」と話した。
背中を刺された女性が、全治1カ月もの重傷を負ったこの事件は、当初、佐藤容疑者と被害女性との間の隣人トラブルの可能性が指摘されていた。
しかし、被害者の夫は「近隣トラブルは、一度もないし、聞いた時はびっくりして。それまでひと言も、そういう話はなかったものですから」と否定した。
1人暮らしの佐藤容疑者の様子を、何かと気にかけていたという、この隣人夫婦は、事件の前の日にも、佐藤容疑者と会話を交わしていたという。
被害者の夫は「(佐藤容疑者から)『音がする、音がする』、『あっちの方から飛んでくる』とかっていう話はありました。だから、『病院行って』、『寝てないんだろうから、まず行ってみて』と、事件当日も言ったんです。(佐藤容疑者は)『殺しそうだ』と言ったんです」と話した。
夫婦から、そんな言葉をかけられた佐藤容疑者が、事件当日、自ら足を運んだのは警察署だった。
事件が起きる4時間余り前、佐藤容疑者は、自宅からおよそ1km離れた埼玉県警の大宮西警察署を訪れていた。
佐藤容疑者はその際、対応した署員に、殺害予告ともとれる内容の発言をしていたという。
この時、佐藤容疑者は、のちに包丁で刺すことになる女性の名字を挙げて、「低周波や骨伝導で攻撃をされている。このままでは、相手を殺してしまうかもしれない。留置場に入れてほしい」と、殺害予告ともとれる訴えをしていた。
しかし、応対した警察官は、危険性はないと判断して、午後2時半ごろ、佐藤容疑者を親族に引き渡したという。
しかし、このわずか2時間余りあとに、佐藤容疑者は犯行に及んだ。
犯行を事前に防ぐ手立てはなかったのか。
佐藤容疑者を親族に引き渡したあと、埼玉県警は、夫婦の身辺を警備するなどの措置をとらなかった。
今回の判断について、埼玉県警の生活安全企画課は「被疑者は、終始落ちついた様子で、切迫性・危険性はないと判断した。精神的に患っている疑いが認められたが、保護にはあたらないと判断した」と述べている。
埼玉県警によると、佐藤容疑者は、およそ3週間前にも、警察署に「低周波が発射されている」などと、相談に訪れていたという。
事件発生から5日後の11日、警察からの謝罪を受けたという被害女性の夫は「市民を守ってくれるのが警察の役目だから、やっぱりそこで(事件が起きる前に)食い止めてほしい」と話した。
一方、埼玉県警の生活安全企画課長は「結果的に事件が発生しており、被害者および、そのご家族に、お見舞いを申し上げるとともに、再発防止を図っていきたいと考えております」と述べた。
そのうえで、検討委員会を設置し、内部調査を始めたことを明らかにしている。

(05/13 18:48)


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