2013.5.12 12:49

夏八木勲さんが死去、名脇役として活躍

夏八木勲さん

夏八木勲さん【拡大】

 映画やドラマの脇役として活躍した俳優の夏八木勲(なつやぎ・いさお)さんが11日午後3時22分、神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。73歳。東京都出身。葬儀・告別式は家族のみの密葬で行う。

 関係者によると、昨年秋に膵臓がんが見つかり、入退院を繰り返しながら仕事を続けていたという。

 慶応大中退後、俳優座養成所に入所。同期には原田芳雄さんや栗原小巻さんらがおり、「花の15期生」といわれた。

 映画「骨までしゃぶる」でデビュー。1974年、NHK連続テレビ小説「鳩子の海」に出演して注目を集め、映画「野性の証明」「戦国自衛隊」など、野性味あふれる豪快な演技で名脇役として活躍した。他の出演作に映画「白昼の死角」「復活の日」、NHK大河ドラマ「花神」「龍馬伝」など。

 最近は、昨年10月から放送された連続ドラマ「ゴーイング マイ ホーム」にレギュラー出演。今年7月公開の映画「終戦のエンペラー」など、今後公開される出演映画が複数ある。

 原発事故を題材にした昨年公開の主演映画「希望の国」での演技が評価され、芸術選奨文部科学大臣賞に選ばれた。(共同)

映画「野性の証明」などで共演した俳優松方弘樹さんの話「地井(武男)が亡くなり、夏八木(勲)が亡くなり、同世代が亡くなっていくのが非常に寂しくつらいです。若いころ、一緒にやんちゃをした思い出がたくさん目に浮かんできます。今はただただ、ご冥福をお祈りするばかりです」