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大地震発生の断層周辺 連鎖に警戒を
5月12日 18時38分

四川大地震が起きた断層の周辺で先月マグニチュード7の大地震が発生したことについて、専門家は、日本でも過去に大地震が起きた断層の周辺では再び大きな地震が起きる可能性があるとして、特に備えるべきだと指摘しています。

地震のメカニズムに詳しい東北大学の遠田晋次教授は、5年前の四川大地震が周辺の地盤にどのような影響を与えたのかコンピューターで解析しました。
その結果、地盤が強く押されて「ひずみ」がたまった領域が断層の南西と北東の方向に広がっていて、先月マグニチュード7の大地震が発生した場所はこのひずみがたまった領域であることが分かりました。
四川大地震のひずみで、断層が連鎖的にずれ動いた可能性があるということです。
遠田教授は、国内でも同じようなケースはないのか、18年前の阪神・淡路大震災を例に解析したところ、兵庫や徳島、和歌山など断層の周辺の複数の府県にひずみがたまっているという結果になりました。
先月震度6弱の揺れを観測する地震が発生した淡路島も、ひずみがたまっている領域に含まれています。
このほか、▽平成12年の鳥取県西部地震(M7.3)、▽平成16年の新潟県中越地震(M6.8)、▽平成17年の福岡県西方沖地震(M7.0)や、それに▽平成20年の岩手・宮城内陸地震(M7.2)など、発生から時間がたった地震でも、断層の周辺にはひずみがたまった状態が続いているということです。
遠田教授は「見えない断層もあるので地震はどこで起きるか分からないが、近年大きな地震が起きた断層の周辺では、再び大きな地震が起きる可能性があると考えて、特に備えてほしい」と話しています。

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