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経済
動いた生保マネー、世界経済の不安後退…100円突破「3度目の正直」に2つ理由
2013.5.10 22:36
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日銀が4月4日に異次元の大規模金融緩和を決めて以降、外国為替市場で加速した円安は4月に2度、節目とされる1ドル=100円目前に迫った。100円の壁を前に足踏みしていた円安が今回、壁を突破した背景には2つの要因がある。
「生保マネー」動く
10日午前2時過ぎ。自宅で胸騒ぎがして目を覚まし、ニューヨーク外国為替市場の円ドル相場をみた三菱東京UFJ銀行のある為替ディーラーは、99円台後半から一気に100円40銭に急落した値動きに目を疑った。「まるでワープ(超光速空間移動)するような急激な動きで、慌てた」。前日の午後9時半に発表された米新規失業保険申請件数の結果は就寝前に確認したが、ここまでの円安の急進は予想していなかったという。
この時間帯は、ちょうど償還期限30年の米国債の入札結果が好調だったことが判明。「生命保険会社など日本の機関投資家が購入に動いた」との観測が急浮上し、先高感から円を売ってドルを買い戻す動きが強まり、買いが買いを呼ぶ展開となった。10日の東京市場でも、300兆円超の資産を運用する生保マネーが相場を動かした。財務省が朝方発表した対外・対内証券売買契約状況で、4月に生保が外国の中長期債を4カ月ぶりに買い越したことが分かると、円安が一段と加速。企業決済が集中する「5・10日(ごとおび)」で、輸入企業が支払いに使うドルを買う動きが重なったことも輪をかけ、午前中に101円台を付けた。
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