レー
Re
 古代エジプトにおける太陽神。「ラー(Ra)」とも呼ばれた。人間の身体に鷹の頭を持っている。ヘリオポリスで栄えた太陽信仰において最高神とされた。太陽そのものとも言える神で、毎日「数百万の船」と呼ばれる船に乗って天空を登り、昼の間は地上の12州(12時間)を照らし、夜の間は冥界の12州を旅したという。航海の間、ラーは蛇の悪魔アポピスと戦わなければならず、アポピスがラーを苦しめると荒天になり、呑みこむと日蝕が起こると考えられた。

レインボーサーペント
Rainbow serpent
"虹蛇"

レギナ
Regina
 ローマにおいて「女王」の意で、ユノの別称。カピトリウム丘に祀られたユノを特にこう呼ぶ。

レーシィ
Lechy
 スラブの森に住む精霊の一種。真っ白な頭髪と長いひげで頭は隠れ、身体はひげに隠れている。森の中で人々に声をかけては森の奥深くに迷い込ませる。声をかけるときにはその人の知り合いとそっくりの声を出すという。人に謎をかけるのが大好きで、その謎を解けば解放してくれる。森の中では樹木と同じくらい大きく、森の外では木の葉に隠れてしまうほど小さくなるとも言われている。

レグパ
Legpa
 アフリカ西部、ギニアのフォン族の神。主神マウ・リサの末子で、ヨルバ族ではエシュと呼ばれる神に相当する。末子であるがためにマウ・リサに甘やかされて育ち、それが理由で親神から自分自身の領域(海や大地、風といった支配領域)を与えられなかった。その代わりに、彼は天上にいるマウの意思を地上に伝える、また或いは地上の出来事を天上に報告する、神々の使者に命じられた。地上にとどまった他の神々がマウ・リサに言葉を届けたい時、逆にマウ・リサが地上に言葉を届けたい時、レグパは活躍する。フォン族では、運命の神イファ(オルンミラ)の体現する秩序と、偶然の神レグパ(エシュ)が体現する無秩序は並んで重要とされた。

レタ・アウィラ
Leta Ahuila
コキ・ベセラオ

レタ・アキチノ
Leta Aquichino
コキ・シェー

レッドキャップ
Red Cap
 妖精の一種で、イングランドとスコットランドの国境地帯、争いが絶えなかった呪われた古城に棲んでいるとされる。赤い帽子をかぶった、小さく骨ばった老人の姿で、口から長い牙のような歯が突き出し、爪も残酷そうに尖っている。小屋で行き暮れた旅人が仕方無しに彼の古城に泊まると、肩に担いだ斧で打ち殺し、赤い帽子を新しい血で染め直すという。十字架を見せると1本の歯を残して逃げ出すという。

レプラホーン
Leprechaun
 アイルランドの妖精の一種。妖精のための靴屋をしている。赤い三角帽子をかぶった職人風の小人の老人で、とんがった鼻に眼鏡を掛けている。踊るのが好きな妖精たちは、すぐ靴をすり減らしてしまうので、皆レプラホーンの靴を直してもらう。財宝のありかについても詳しいが、まだ聞き出せた人間はいない。レプラホーンを捕まえたという話はあるが、手のひらに乗せて歩いているうちに煙のように消えてしまうという。

ンリリカタイナウウカムイ
 
 アイヌにおいて、クジラの長を顕現体とするカムイ。名前の意味は「イナウ(御幣)を受ける海の波の上のカムイ」。アイヌ人にとってクジラは、まるで人間のために用意された肉の塊のように見えた。従ってアイヌ人はクジラに敬意を抱くことが無かったらしく、鹿や鮭と同じようにクジラ自体のカムイは想定されなかった。しかし、あらゆる動物や植物の中に長となる特別な一つを想定し、そういった長を別格のカムイとして考える傾向にあったアイヌ人たちは、クジラの長を顕現体とするレンリリカタイナウウカムイを海を支配するカムイの中で最も尊敬されているカムイと考えた。クジラの長はクジラの中でも最も大きな一頭ということになっている。レンリリカタイナウウカムイは人間に好意を持っていて、亀やアホウドリを使者とすると考えられた。