ワグドジャドブラ
 
 オーストラリア北部、ディリー川流域にあるデラメアという土地に住むアボリジニ、ワルダマン族における雷神。兄のトカブインジと合わせて「稲妻の兄弟」と呼ばれる。二人で兄の妻カナンダを間に争い、弟ワグドジャドブラは兄トカブインジのブーメラン(ないし石斧)によって殺されたという。

稚産霊神
わくむすびのかみ
 日本神話における五穀を司る豊穣神。和久産巣日神とも書く。伊邪那美神の尿(ゆばり)から生まれた神。また迦具土神が埴安姫神と結婚して生まれた神ともされる。豊受大神の父。

和合神 わごうしん
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 中国の道教の一つである白蓮教でいう幸福の神。二人の立姿で、ともに蓬頭(ほうとう)で笑顔をうかべ、緑衣をつけ、一人は右手に棒、左手に鼓を持ち、一人は白蓮の花を捧げ、ともに宝を踏んでいる。像の上には「和合生万福、日進太平銭、随高亭孚書、万事吉兆図」と題してある。中国では婚礼のときにこれをまつった。日本では男女和合の神と信ぜられ、江戸時代に流行した。

綿津見神
わたつみのかみ
 日本において海に棲み、そこを統括されるとされる海の神の総称。「海神」と書き「わたつみ、わだつみ、わだづみ」とも読む。或いは「和多都美」とも書く。「ワタ」は海、「ツ」は格助詞「の」と同意、「ミ」は霊の意。狭義に、「上津綿津見神(=表津少童神。うわつわたつみのかみ)」、「中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)」のどちらかを指すことが多い。

輪入道
わにゅうどう
 日本の妖怪。「片輪車(かたわぐるま)」とも言われる。牛車の車輪の真ん中に頭の禿げた男の顔があり、夜の通りを炎を上げながら走り回るといわれる。輪入道を見たものは魂を抜かれるとか、子持ちの女を襲い子供を八つ裂きにしてしまうとか言われる。