ツァウィ
Tzahui
ザウィ

ツァコル
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ツィツィミトル
Tzitzimitl
 アステカにおいて、天界に住む「始祖母」神。処女神マヤウェルの嫉妬深い庇護者。風の神エヘカトルとマヤウェルが絡まりあって2本の枝になったのを知り、ツィツィミトルは憤りのあまり2つの枝を引き裂いてしまう。その折られた枝はマヤウェルだったのだが、ツィツィミトルはその破片を自分の手下の精霊であるツィツィミメに食べさせてしまった。無傷だったエヘカトルは元の姿(=ケツァルコアトル)に戻り、マヤウェルの骨を集めて畑に埋めるとそれは植物となって成長した。この植物がプルケ(酒)のつくるためのマゲイであった。

ツィツィミメ
Tzitzimime
 アステカにおいて、ツィツィミトルの手下とされる「闇の精霊」。日食時のみに見られる星々のこと。太陽に対抗する彼らは、アステカ人にとっては死と悪の前兆とみなされた。目に見えないがいつも存在しており、毎日日の出と日の入りに太陽と戦うとされた。52年ごとに行われる盛大な祭儀「トシウモルピリア」では生贄から心臓を取り出したあと、その胸の窪みで火を起こすことになっていたが、万が一これが成功しなかった場合、大地は闇に飲み込まれ、ツィツィミメが降りてきて大地と全ての人間を飲み尽くすと信じられていた。名前を与えられているツィツィミメとしては、イツパパロトルなどがいる。

ツェン
BTsan
 bCan(ツェン)とも。空中に住むチベットの魔人。人間の前には赤い軍馬にまたがって山々を駆ける、荒々しい猟師の姿で現れる。人里離れた荒野でひとりきりになると、ツェンの矢にあたって命を落とすといわれている。

搓司搓欽 ツオスツオチン
Cuō-sī cuō-qīn
 中国雲南地方の紅河(ソンコイ川)南岸及び奥地に住む哈尼(ハニ)族が信仰する山神。

付喪神
つくもがみ
 日本において、年を経て古くなった器物など万類のものには精霊が宿って妖怪になると考えられており、これらを総称して付喪神といった。付喪神は九十九髪に通じ、これは老女の白髪を意味するが、どんなものでも年月を経たものは化ける力をもって付喪神になるとされた。大体は器物に眼、口、手、足などが付いて、勝手に動いたり喋ったりする。人に害を成したりすることは少なく、ただ騒いだり、悪戯したりすることが多いが、捨てられた器物が恨みをもって付喪神になる場合もある。

月読神
つくよみのかみ
 日本における月、月齢を司る神。「古事記」では、伊邪那岐神が禊をしてときに生まれた子とされ、「書紀」では伊邪那岐神・伊邪那美神の間の子と伝える。天照大神素戔嗚神とともに三貴神と言われる。「つきよみのかみ」とも発音する。月夜見神とも書く。月弓尊(つきゆみのみこと)とも言う。その名前の語義は「月の満ち欠けを数える」、つまり暦日を読むことと関係し、日の巡りとともに月の巡りで四季の変わり目を知り、農作業の区切り目としたことから、農耕神として信仰されている。また「月を読む」ことは吉凶を占うことに通じ、本来は渡来人がもたらした亀卜(きぼく。亀甲を用いてする古代のうらない)の髪だったのではないかと考えられている。また月は海の干満に関係し、神話において伊邪那岐神から「蒼海原を治めよ」と命じられていることから、海や船、あるいは生命の源泉である水や不老不死の生命力をも司る。

恙虫
つつがむし
 日本において妖怪の一種だと思われていたダニ。恙虫は日本では山形・新潟の各県の河川の流域に発生し、これに刺されると頭痛、食欲不振が起こり、発病一週間くらいから全身に赤い斑状発疹が現れ、その後死んでしまう(現在では特効薬がある)。恙虫自体ではなくリケッチア‐オリエンタリスという病原体を恙虫が媒介するため起こる。「健康である。元気で何より」と言った意味の「恙無い」とはこの妖怪から派生した言葉だとされる。

ツ・マタウェ
 
 マオリ神話において、開闢の夫婦神パパ・ツ・ア・ヌクギ・ヌイとの間に生まれた、六柱の神の一人で戦争を司る。夫婦神は天空と大地そのものであり、彼等が抱きあって密着している為、大地には光が差さず、その空間にいた彼等は居心地が悪く、彼等は話しあって二人を無理やり引き離す事に決めた。これに六柱の一人である嵐神タフィリ・マテアは反対したが、ツ・マタウェガは二人を殺せと主張した。この仕打ちに怒ったタフィリ・マテアは兄弟のその子孫達に攻撃を仕掛けた。この時一人だけ立ち向かったのがツ・マタウェガで、彼はタフィリ・マテアを打ち負かしたあと自分を見捨てた他の4人の兄弟達に怒りを向け、彼等を食べ尽くした。そのため、「好戦家の〜」、「人食いの〜」、「狭い顔の」といった形容を付けて恐れられるようになった。

釣瓶落し
つるべおとし
 日本における妖怪の一種。寂しい場所にある木の上に棲んでいる。通行人が下を通ると、井戸の水をくみ上げる釣瓶が落ちるようなものすごい勢いで上から落ちてきて人を驚かす。一度落ちたあとは何度も上下し、人を釣り上げることもある。人の頭の形のもの、井戸の釣瓶と同じ形をしているもの、鞠のような形のものがあるという。京都亀岡市の釣瓶落しの場合は人間の顔が木から落ちてきて上下しながら「夜なべ済んだか釣瓶下ろそか、ぎい ぎい」としゃべるという。