靖国神社:麻生副総理が参拝
毎日新聞 2013年04月21日 21時15分(最終更新 04月21日 21時25分)
麻生太郎副総理兼財務相は21日夜、東京・九段北の靖国神社を春季例大祭に合わせて参拝した。本殿には進まず、拝殿前で一礼する社頭参拝だった。中国、韓国との関係改善が安倍内閣の外交課題になる中、正式参拝の形にはせず配慮したとみられるが、中韓両政府が反発する可能性がある。一方、安倍晋三首相は供え物の「真榊(まさかき)」を同神社に奉納し、21日に神前に供えられた。
同神社によると、真榊は「内閣総理大臣安倍晋三」名義で費用は5万円。首相は第1次安倍内閣の2007年にも春季例大祭に真榊を奉納したが、参拝は見送った。今年も23日までの例大祭中は参拝しない方向だ。麻生氏は外相、首相在任中には参拝していなかった。
古屋圭司拉致問題担当相と加藤勝信官房副長官も21日、同神社を参拝した。新藤義孝総務相も20日に参拝しており、安倍内閣の閣僚の参拝は麻生氏で3人になった。これに関連し、政府高官は21日、「安倍内閣としては、参拝は閣僚自身で判断することだ」と述べ、閣僚に統一的な行動は求めていないことを明らかにした。
公明党の山口那津男代表は21日、さいたま市での記者会見で「どういう説明をしても外交的な影響が出てくるのは避けられない」と不快感を表明した。【朝日弘行、福岡静哉】