アザラシ:「アッカンベー」人気の丸子死ぬ 三重の水族館
毎日新聞 2013年04月09日 20時53分(最終更新 04月10日 10時06分)
「アッカンベー」の仕草で人気だったミナミゾウアザラシの「丸子」(雌)が9日、飼育されていた水族館「二見シーパラダイス」=三重県伊勢市二見町=で死んだ。推定年齢24歳。国内で唯一飼育されていたミナミゾウアザラシで、昨年9月には飼育日数世界記録を塗り替えていた。
南アフリカ沖で保護され89年1月、生後3カ月で来館。前脚を顔に添えて舌を出すポーズを最初に披露したのも丸子で、水族館のシンボル的な存在だった。09年12月に子の「夢海子(ゆみこ)」(雌)が死んだため、国内で飼育されているのは丸子だけとなっていた。
水族館によると、丸子は人間にすると80歳を超える高齢。この日午前11時にはサバやアジなどの餌4キロを食べ、元気な姿を見せていた。しかし3時間後、飼育員が呼吸の異常に気付き、プールの水を抜いて人工呼吸をしたが、間もなく死んだという。
11年間、丸子の飼育を担当した南谷芙美子さん(31)は「長生きしてくれて、ご苦労様と言いたい」と話した。水族館では近くお別れ会を開く予定。【木村文彦】