大統領府報道官とトラブル、在外公館補助スタッフの実態

短期間の「インターン」として採用、道案内や通訳などを担当

 韓国大統領府の尹昶重(ユン・チャンジュン)前報道官がみだらな行為をしたとされる事件で被害を訴えた女性は、今回の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の訪米に合わせ、在米韓国大使館が採用した短期間の補助スタッフだ。

 在外公館では、職員だけではこなしきれないほどの大きな行事が行われる場合、短期間の補助スタッフを採用している。これらのスタッフは通常「インターン」と呼ばれ、行事に関する事務や案内、広報、通訳などの仕事をしている。

 短期補助スタッフは主に、現地の大学に通う留学生や、韓国系住民の子女の中から採用される。韓国語と現地語の両方が流ちょうに駆使でき、また現地の事情や地理などにも明るくなければならないためだ。

 今回被害に遭った女性も米国の市民権を有し、現地の大学に通っている。在外公館の関係者は「基本的に補助スタッフは無給のボランティアとして採用するが、行事が終わった後は所定の報酬を支給している」と話した。

 在米韓国大使館は今回の朴大統領の訪米に合わせ、約30人の補助スタッフを採用した。このうち一部は、朴大統領に随行した主な人物に対しマンツーマンで配属され、道案内や通訳などを担当した。女性は、離れた場所にある大統領随行団の宿舎と記者団の宿舎を随時行き来しなければならない尹前報道官の担当となった。

 ニューヨーク大学を昨年卒業した別の女性(22)は「在外公館の行事に合わせ採用されるインターンたちは、優れた学力や経歴を有している場合が多い。外交的な行事に直接関与すること自体がよい経験になるだけでなく、就職にもプラスになるため、志願者が殺到しているからだ」と語った。

 一方、在外公館の関係者たちは「以前にも韓国政府代表団の一部の人物とインターンの関係をめぐり、あらぬうわさが流れたことはあるが、今回のように大事件になったケースはなかった」と話した。

ワシントン= 張祥鎮(チャン・サンジン)特派員
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