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レストランにプラネタリウムも? 観光列車に本腰入れるJR東の戦略

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2013/4/17 6:30
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 乗って楽しい“観光列車王国”をつくり上げたJR九州に続き、JR東日本も今後、新たな観光列車を複数投入していく。「世界遺産の白神山地周辺を巡る『リゾートしらかみ』など、これまでは車窓の美しさをいかに見せるかを重視してきた。今後は列車にエンターテインメント性を加え、乗ること自体が目的になる観光列車を増やす。その意味で、JR九州の取り組みからは多くの刺激を受けている」と、東日本旅客鉄道営業部の宮田久嗣課長は話す。

東北エモーション  客の目の前で作る“全席レストラン”列車
 ・編成/ 3両(48人)予定 ・運行線区/東北エリア(当初は八戸線) ・運転日/年間150日程度。上は調理場となる車両のイメージ
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東北エモーション  客の目の前で作る“全席レストラン”列車
 ・編成/ 3両(48人)予定 ・運行線区/東北エリア(当初は八戸線) ・運転日/年間150日程度。上は調理場となる車両のイメージ

 2012年12月からは、子供に人気のキャラクターを強く打ち出した「ポケモン with YOUトレイン」を岩手県、宮城県をまたぐ大船渡線で運行開始。そして最大の注目が、2013年秋以降に八戸(青森)─久慈(岩手)間でデビューする観光列車「東北エモーション」だ。

 これは、3両編成のうち1両を調理風景が見えるライブキッチンに仕立てた“全席レストラン”列車。あとの2両を個室席(28人)、オープンダイニング席(20人)として使う予定だ。調理風景や眺めの良い車窓の他、車内で現代的なデザインやアートを楽しめる。2時間余りの乗車中、東北の海岸沿いの絶景を眺めながら地元の食材を中心にした作りたて料理を堪能できるのが売りだ。

列車自体をキャンパスに見立て、外観に「移動するレストラン」を描くという

列車自体をキャンパスに見立て、外観に「移動するレストラン」を描くという

 総合プロデュースは、トランジットジェネラルオフィス。代表の中村貞裕氏は、パンケーキの大行列店「bills(ビルズ)」や愛媛県宇和島市の「木屋旅館」の再生などを手がけたヒットの仕掛け人だ。東北エモーションでは、デザイン家電のアマダナなどで知られる鄭秀和氏が担当したインテリアから、青森県の十和田市現代美術館が協力する映像などを使ったアート、専用のBGMまで盛り込んだ。従来の豪華でレトロ調の観光列車とは一線を画す、スタイリッシュな空間になりそうだ。JR東日本の宮田氏は、「鉄道旅行の需要を底上げするため、東北エモーションでは流行に敏感な若い女性層にもアプローチするのが狙い。リーズナブルな料金設定も目指す」と意気込む。

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JR東日本、観光列車、中村貞裕、奥山清行、鄭秀和、東北エモーション、SL銀河鉄道、カシオペア、豪華列車

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