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東通原発「活断層」変わらず/規制委評価会合
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東北電力東通原発の敷地内断層の活動性をめぐり、原子力規制委員会は9日、有識者による第5回評価会合を開いた。会合では「活断層の可能性が高い」としたこれまでの評価内容を踏襲し、取りまとめ役の島崎邦彦委員長代理は「現状で一定程度の判断ができる」との認識を示した。有識者会合は活断層の存在を指摘した形で評価報告書をまとめる公算が大きくなった。
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東北電は断層のずれ、たわみの原因として岩盤が水を含み膨張した膨潤(ぼうじゅん)説を主張し、前回会合で米国の類例文献を提示。9日の会合で島崎氏ら5人の有識者メンバーは「横ずれを膨潤だけで説明するのは無理」「活断層の可能性を否定できない」など東北電の主張を退けた。
メンバーの粟田泰夫・産業技術総合研究所主任研究員は「(東北電から)未提出のデータがあるのではないか。現状で未解決な部分もあり、検討し直すべきだ」としたが、島崎氏は「結論を覆すデータが出ればすぐに見直す」と、現時点の再検討は不要とした。
一方、東北電は会合後、原子力規制庁で会見し、地釜章土木建築部長が「これまで蓄積した地質調査データに基づき、耐震設計上考慮すべき活断層はないと確認している。一方でデータが足りないという指摘もあり、さらなる調査で得られるデータや知見を踏まえた議論をしてほしい」と有識者側に求めた。
有識者会合は来週、東北電に評価書案を提示して意見聴取し、他の専門家から意見を聞くピアレビュー(査読)も近く実施する予定。その後、最終的な評価書を取りまとめ、規制委に報告する。
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