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2013年5月11日(土)付

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企業の好決算―さあ未来への投資を

上場企業の3月期決算がピークを迎えた。円安株高の追い風を受け、とくにトヨタ自動車をはじめとする輸出関連メーカーで収益回復が目立つ。円相場は4年ぶりに1ドル=100円台に[記事全文]

脱線事故8年―教訓は生きているか

マンションの壁に、電車が激突した跡が生々しい。05年4月25日に兵庫県尼崎市のJR宝塚線(福知山線)で起きた脱線事故の現場だ。乗客106人と運転士が死亡した戦後4番目の惨事から8年が過ぎた。[記事全文]

企業の好決算―さあ未来への投資を

 上場企業の3月期決算がピークを迎えた。円安株高の追い風を受け、とくにトヨタ自動車をはじめとする輸出関連メーカーで収益回復が目立つ。

 円相場は4年ぶりに1ドル=100円台に入った。円安の恩恵が1年を通じて行き渡るとの期待から、今期は一層の増益を見込む企業も多い。

 ただ、期待先行の相場に支えられた面が大きいだけに、単なる円安頼みではない本当の収益力の強化に、いまこそ取り組まなければならない。

 一連の株高を加速させた外国人投資家は、高い株価に釣り合う利益還元を強く求める。

 しかも、過去10年余り、金融緩和によって債券利回りが低下するほど、株式投資への収益要求は高まる傾向がある。株高は株主からの高額な「請求書」でもある。

 これに対し、経営者が目先の収益を取り繕うため、賃金や投資の抑制でお茶を濁す過去のパターンを繰り返すのでは、持続的な景気回復は望めない。

 多くの日本企業は、あまりにも「どうコストを減らしていくか」に心を奪われ、「何を生み出すか」をおろそかにしてきたのではないか。

 斬新な製品の事業化より、利益を見積もりやすい改良型の投資を増やすことで、投資家に対して成長を装ってきた面は否めない。

 その結果、研究開発への投資を生かせず、安易な人件費の圧縮に依存した事業構造と経済のデフレ体質が強まった。

 企業に求められているのは、新しい製品やサービスの創造に向けて積極的に投資をし、新たな顧客を開拓し、低価格競争を避けられるような商品力と成長力を構築することだ。

 これを雇用・賃金面での改善とも両立させ、実体経済を活性化させていく。

 簡単ではないが、こうした長期的な視野からの企業経営にこそ、日本の未来もある。

 ことに電機産業は、これまでの業績悪化が円高だけでなく、むしろ本業の力が低下したところに原因があると見るべきだろう。円安になっても輸出が増えるとは限らない。ビジネスモデルの見直しや業界再編など抜本的な改革が待ったなしだ。

 円安メリットは過去、円高への対応に苦闘してきたことへのボーナスのようなものである。この原資を、きちんと生かしてほしい。

 円安で逆に経営が圧迫される企業が多いことを考えれば、収益を回復させた企業の責任はなおさら重い。

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脱線事故8年―教訓は生きているか

 マンションの壁に、電車が激突した跡が生々しい。05年4月25日に兵庫県尼崎市のJR宝塚線(福知山線)で起きた脱線事故の現場だ。乗客106人と運転士が死亡した戦後4番目の惨事から8年が過ぎた。

 毎日6千万人が列車に乗る日本で、「鉄道は安心」との信頼が大きく揺らいだ。

 現場は、大阪への直通運転のため、JR西日本が急カーブに改修していた。電車の速度超過を防ぐ装置は付けなかった経営姿勢が、安全軽視と非難された。若い運転士がミスによる遅延を気にして、ブレーキが遅れた疑いも指摘された。

 教訓はどう生かされたか。

 事故翌年の法改正で、安全性向上への努力が鉄道事業者の義務とされた。技術系の役員を安全統括管理者にすることも定めた。国が安全管理策を点検し、事業改善命令に違反すれば1億円以下の罰金が科される。

 業界からは「経営サイドの意識は大きく変わった」との声が上がる。05年12月のJR羽越線特急脱線を最後に、乗客が死亡する事故は起きていない。

 その実績は評価するが、ゆるみは禁物だ。

 人口減、乗客減を見すえ、業界は人減らしを進める。国鉄民営化前と比べ、業界全体の従業員数はほぼ半減した。業務の分社・外注化も進み、技術力の低下を懸念する見方もある。採算が厳しい地方路線では設備の老朽化も深刻な悩みだ。

 どの事業者も「安全が最優先」と強調するが、事故前のJR西もそうだった。目先のことに追われるうちに、優先順位が下がってはならない。経営陣は現場との対話を通じ、安全という事業目標を不断に追求する責任を果たしてほしい。

 「事故の芽」に早く気づき、未然に防ぐことも重要だ。

 鉄道技術は専門性が高く、事業者任せの安全向上には限界もある。そこで期待されるのが、08年に発足した運輸安全委員会だ。事故や重大トラブルの原因を調べ、必要なら安全策を国や事業者に勧告できる。

 気がかりなのは、委員会が事故以外で調査するケースが年間で数件しかないことだ。

 たとえばJR北海道で2年前に特急が脱線・炎上した事故は今も調査中だが、今月5日に特急の床下が焼けたケースは対象外だった。重大トラブルではないとの判断だが、もっと調査の幅を広げてはどうか。

 人手や予算などの問題はあるだろうが、「事故の芽」を摘み取ることに、もっと積極的であっていい。

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