【大日向寛文】財務省は10日、2012年度末の国の借金残高が前年度末より31兆6508億円多い991兆6011億円になり、年度末では過去最大を更新したと発表した。安倍政権は景気回復を優先し、今年1月に約10兆円の経済対策に踏み切ったため、借金がさらにふくらんだ。13年度末にはついに1千兆円の大台を超える見通しだ。
借金の内訳は、政府が投資家から借りるために発行している「国債」が821兆4741億円(前年度末より32・1兆円増)、金融機関からの「借入金」が54兆8593億円(同1・1兆円増)、為替介入などの資金をまかなうために発行する「政府短期証券」が115兆2677億円(同1・6兆円減)だった。
借金が大きく増えたのは、12年度当初予算で44兆円の国債を新たに発行したのに加え、安倍政権が経済対策のために12年度補正予算で7・8兆円の国債を追加発行したからだ。借金返済などと差し引きして30兆円を超える増加になった。
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朝日新聞官邸クラブ