【ミュンヘン(ドイツ)島崎美紀】ドイツ・ブンデスリーガ公式サイトの英語版は8日、4月29日まで受け付けていた今季リーグ戦ベストイレブンのユーザー投票結果を発表し、シャルケに所属するDF内田篤人(25)を右サイドバックのベストプレーヤーとして選出した。バイエルン・ミュンヘンのDFラームをわずかに抑え、得票数1位となった。守備的MF部門でノミネートされていたニュルンベルクの清武弘嗣(23)は選ばれなかった。
内田が“勲章”を手にした。ブンデスリーガ英語版公式サイトのユーザー投票で、栄えある今季ベストイレブンに選出された。ポジションごとにあらかじめノミネートされた3選手の中から、ファンがいずれかを投票する方式。内田のポジションである右サイドバックの候補選手はほかに、バイエルンおよびドイツ代表主将DFラームと、レーバークーゼンの若手スペイン人DFカルバハルだったが、内田は44パーセントの票を獲得し、40パーセントのラームと16パーセントのカルバハルを上回った。
当然のことながら、ベストイレブンは好成績を収めたチームからの選出が多くなる。今回の11人には、すでに優勝を決めているバイエルンから4人、2位ドルトムントから5人が選ばれたが、それだけに4位シャルケの内田が名を連ねたのは特筆もの。バイエルンの絶対的存在で世界的名手でもあるラームを抑えたところに、さらに価値がある。内田のプレーが特別に光った証しと言える。
今季リーグ戦22試合出場1得点の内田は、持ち味であるクロスボールにさらに磨きがかかった。ハイライト的活躍を見せたのは、故障から復帰した3月9日のドルトムント戦。いきなり2アシストを記録し、ドイツ国内で最も盛り上がるとされる“ルールダービー”でチームを2−1の勝利に導いた。千金ゴールを演出した美しいラストパスがファンの心をつかみ、それが受賞につながった。