南極海(Southern Ocean)で、日本の調査捕鯨船団の補給タンカー「サン・ローレル(San Laurel)号」(奥)と衝突する反捕鯨団体シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)の抗議船「ボブ・バーカー(Bob Barker)号」(手前、2013年2月25日撮影、同26日提供)。(c)AFP/INSTITUTE OF CETACEAN RESEARCH
【5月9日 AFP】反捕鯨団体シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)は9日、10回目となる日本の調査捕鯨妨害キャンペーンの実施を発表するとともに、米国で起こされた訴訟のため資金集めが難航しているとして、募金を強く呼び掛けた。
ボブ・ブラウン(Bob Brown)代表によると、今年の年末に南極海で日本の調査捕鯨を妨害するためには400万ドル(約4億円)が必要だが、米国内で相次いで提訴されたことにより資金が思ったように集まらないという。
ブラウン代表は、これまでのシー・シェパードの活動資金は米国の慈善団体が支えてきたが、今後は米国外の資金に頼らざるを得なくなったと述べた。
シー・シェパードは、国際手配を受けている前代表のポール・ワトソン(Paul Watson)容疑者や日本の調査捕鯨船への妨害をめぐって米国内で相次いで訴訟を起こされたことから、今年に入って拠点を米国からオーストラリアへ移転せざるを得なくなった。
米第9巡回控訴裁判所は2月、シー・シェパードを「海賊」と認定し、日本の調査捕鯨従事者によるシー・シェパード提訴への道を開く決定を下している。(c)AFP