各国対抗射撃大会:雪辱期す陸自 昨年15カ国中14位
毎日新聞 2013年04月30日 10時50分(最終更新 04月30日 11時50分)
5月1日からオーストラリアで開かれる各国の軍対抗の射撃大会に、陸上自衛隊が雪辱を期して出場する。初参加の昨年は、精鋭部隊として知られる第1空挺(くうてい)団(習志野駐屯地)が15カ国中14位と振るわなかった。今年は全国から選抜された名手14人が2カ月間、集中特訓して挑む。
大会は豪州軍の主催。18日間にわたり、米英仏やカナダのほか東南アジアなどの計18カ国・地域が、部隊に実際に装備されている小銃、機関銃、拳銃などを使い、個人・団体で腕を競う。昨年はインドネシアが優勝し、2位は豪州、3位がマレーシアだった。
陸自は昨年、大会経験を今後に生かすとして「ぶっつけ本番」で臨んだ結果、東ティモールを上回っただけ。陸自トップの君塚栄治・陸上幕僚長は「大会は訓練の成果を試す場所。出るからには勝たないといけない」と珍しく声を荒らげたという。
ある幹部は「詳しいルールが現地で初めて分かるなど準備不足だった。東南アジアには軍の五輪ととらえている国もあるが、軽く見ていた」と明かす。上位進出を期待する声もあるが、訓練担当者は「装備品の能力に差がある場合は腕では補えない」と予防線を張っている。【鈴木泰広】