【座小田英史、古城博隆】東日本大震災の復興予算のうち約1・2兆円が公益法人や自治体が管理する「基金」に配られ、今も被災地以外で使われていることがわかった。全国で林道を約1900キロもつくるなど、約20基金が復興とあまり関係のない事業に使っている。政府は昨年、復興予算を被災地以外で使わないことにしたが、基金の使い道をチェックしていないため、抜け道になっている。
政府は被災地の公共事業や雇用支援のため、2011〜12年度に約17兆円の復興予算をつけた。しかし、沖縄県の国道整備や反捕鯨団体「シー・シェパード」の対策費などに使われていることがわかり、今年度からは原則として被災地以外では使えないことにした。
ところが、朝日新聞の調べでは、約17兆円からいろいろな基金に配られた約2兆円のうち、約20基金に配られた約1・2兆円分が被災地以外でも使えるままになっている。
農林水産省が所管する「森林整備加速化・林業再生基金」には復興予算から約1400億円がついた。「被災地の住宅再建などのために材木が必要になる」という理由だ。
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