【動画】原発事故直後の避難の動き、携帯GPSから再現 |
【大岩ゆり】東京電力福島第一原発事故直後の周辺住民の避難の様子を、東京大学の早野龍五教授(物理学)が、全地球測位システム(GPS)付き携帯電話の位置情報で推計した。10日付の日本学士院の英文誌(電子版)に発表する。今後、住民の放射線被曝(ひばく)の実態解明に役立てる。
早野さんは、地図情報会社ゼンリンデータコムが利用者の許可を得て取得した携帯電話の位置情報を、個人が特定できない形で蓄積していることに着目。事故当時、福島県内にいた利用者(県民の約0・7%に相当)のデータから住民避難の動きを1時間ごとに推計した。
事故発生直後から、原発周辺から人が減り始め、政府の避難指示の対象地域が拡大するごとに減少。事故前、原発20キロ圏内には約7万6千人いたが、事故発生4日後には約2千人に減っていた。国会事故調査委員会の調査とほぼ一致した。
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