武雄市:全小中生にタブレット端末…来年度配布へ 全国初
毎日新聞 2013年05月09日 19時17分(最終更新 05月10日 01時16分)
佐賀県武雄市は9日、市内の全小中学校の児童生徒計4241人全員に来年度、タブレット端末を配布する方針を発表した。市が進めるICT(情報通信技術)教育の一環。事業費は総額3億〜4億円の見込み。実現すれば全国で初めてとなる。
市は2年前に総務省の事業を活用し、2小学校の4〜6年生にタブレット端末を配布。今年度末には全小中学校の8割の教室にタブレット端末と連動する電子黒板を導入する。樋渡啓祐(ひわたしけいすけ)市長は4月、タブレット端末の全員配布を市ICT教育推進協議会(座長、松原聡・東洋大教授)に諮問していた。
協議会は「(民間業者の)標準学力調査で先行配布した2小の成績が県平均や武雄市平均を上回った」「全小中の校長が配布を希望した」などの理由で全員配布を答申した。松原座長は「日本のICT教育はシンガポールやタイに比べ遅れている。武雄の動きが文部科学省を動かすことになれば」と語った。
樋渡市長は「財源は国の補助金や交付金を活用したい」と述べた。小学生には4月、中学生には9月に配布する方針。【渡部正隆】