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shooting star
作者:有菜
日曜日。

今日は今朝からお天気が凄く良かった。

特に予定もなかったので、買出しついでに散歩をしようと外に出た。

今日はちょっと遠めのスーパーで適当に買出しを済ませ、店を出た。

「織姫ー!」

「あ、たつきちゃん!」

外に出て声のする方を見ると、たつきちゃんがいた。

「買い物?納豆にねぎに味噌・・・。今度は何作んの?」

「えっとね、納豆は朝ご飯にしようと思って。それで後はお味噌汁用に買ってきたんだよ。たつきちゃんは、どうしたの?」

「ああ、あたしはそこの本屋に用があってね。あとちづるんとこにも。あ、そうだ。織姫お昼一緒に食べに行こうよ。この近くにすっごく美味しいって評判の店があるんだ」

「うん!早く行こ!」

あたしたちは近くのレストランに行った。



「あー、噂通り本当美味しかったね!また今度行こう!」

「そうだね。じゃあ、あたしはこれからちづるんとこ行くから。織姫、気を付けて帰るんだよ!じゃあね。また明日!」

「うん。ありがと。また明日ね!」

そのままたつきちゃんと別れて家に帰った。

夕食を食べ終え、部活で使う裁縫道具の整理をしていた。

「あ、そういえば糸切れてたんだっけ」

近くのお店まで20分かかる。

良かった。

まだ閉店時間まで時間はある。

ゆっくり歩いても間に合う。

でも早めに行った方がいいと思ったので早足でお店まで歩いていった。

お店を出ると、夜空に無数の星が輝いていた。

「わー、綺麗!」

無数の星に見惚れながら、のんびり歩いていった。

「あれ、井上さん?」

聞き慣れた声がして、前を向いた。

するとそこには石田君がいた。

「あ、石田君。こんな夜にどうしたの?」

「ちょっと買い物に。強いて言えば、この24時間営業の洋裁店チェーン『ヒマワリソーイング』に突然行きたくなったから、ここら辺の支店に行っていただけのこと。井上さんこそどうしたの?」

「糸が切れてたのさっき気が付いて、買い足しに行ってたんだよ。それにしても今夜の空は星が凄く綺麗だね」

「うん。そうだね」

夜空を見ていると、星が一つ流れたような気がした。

「い、石田君。今星が流れなかった?」

「ごめん、見てなかった」

途端、さっきの流れ星は幻覚でないことが分かった。

「石田君、凄いよ凄いよ!流れ星!」

「久しぶりに見るね。本当凄いね」

「早くお願いしなきゃ!石田君は何かお願いするの?」

「え、僕はえーっと・・・い、井上さんは?」

石田君が焦っているところ見るのはじめて見た。

何か凄いことでもお願いするのかな?

「あたしは・・・やっぱり秘密!」

石田君は笑っていた。

あたしもつられて笑った。

「井上さんの願い事、叶うといいね」

石田君は優しくあたしにそういった。

お兄ちゃんみたいに―――――。

「もう遅い時間だから家まで送るよ。一人じゃ危ないし」

「ありがとう」

本当はこのまま別れたくなかった。

心細かった・・・。

石田君に『送ってあげる』って言ってもらえて嬉しかった。

心細さや不安が一瞬でなくなった。

「あ、そういえば、あと少しで期末テストだね。お互い頑張ろうね」

「そういえばそうだったね。いい点取れるように頑張ろう」

流石石田君。

焦りもしないなんて。

また学年一位かな?

凄いなぁ。

・・・流れ星は流れ続けていた。

いろいろ話しているうちにあっという間に家に着いた。

「石田君、ありがとう。おやすみ!また明日ね!」

「うん。おやすみ」

家に入り、買って来た糸をしまおうと、袋に手を入れた。

すると、中に何か入っていた。

・・・紙切れだった。

開いてみると、そこには『今日元気なかったね。何かあった?』と書いてあった。

石田君には分かっちゃったんだ。

あのつくり笑顔も。

石田君に嘘はつけないな。

「ありがとう、石田君・・・」

あたしがお願いしたのはね・・・『いつまでもこんな幸せが続きますように』
★★★★★★あとがき★★★★★★
初!雨織です!今回は織姫の位置からの設定にしてみました☆流れ星をメインにしてみました♪次は雨竜の方からにしてみようかな・・・?





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