Birthday
作者:有菜
「朽木さーん、お誕生日おめでとう!」
「あら、皆さんありがとうございますわ」
今朝からルキアのまわりがいつもよりも騒がしい・・・。
それにいつもよりも人が多い。
五月蝿い。
今日は何か特別な日なのか?
しばらくの間、隣の席の会話に耳を傾けてみた。
「朽木さん今日誕生日だからたくさんプレゼントもらってるね」
「井上さんたちも、プレゼント、ありがとうございますわ!」
そうか、騒がしいはずだ。
今日はあのミス猫かぶりの誕生日だ。
プレゼント、どうするか?
そういえば、この前あれ買って、まだ渡してなかったけ。
じゃあ今日はそれを渡そう。
「そういえばさ、朽木さんて、彼氏とかいるの?」
「い、いえ」
今のあいつはかなり一生懸命この話を反らす方法を考えてるように見えた。
「好きな人は?誕生日ぐらいは好きな人と一緒にいたいよね!」
「そ、そうですわね。誕生日ぐらいはその人の特別になりたいですわね」
こいつ、今のが演技なのか本音なのかわからねぇ。
とりあえず、もうその話は聞かないことにした。
昼休み――――――。
「イッチグォー!昼飯食おうぜー!」
啓吾に強制的に屋上に連れてこられた。
「一護さ、朽木さんにプレゼントあげないの?」
「別にあげようがあげまいがどうでもいいだろ」
「じゃあ、あげるんだ」
水色はニヤニヤ笑いながら話を続けた。
今はそんなこと言われようがどうでもよかった。
午後もルキアのまわりからの騒ぎはおさまらなかった。
しかし、放課後になると部活やら掃除当番やら何やらで、騒ぎはおさまった。
「・・・凄い数だな」
「たかだかプレゼントぐらいでこんなに騒がなくてもよかろうに。今日は私の演技もきつかったぞ!」
校門を出て、家に向かう途中、あることに気づいた。
・・・そういえば誕生日プレゼント、まだあげてなかったな。
「ルキア、ちょっと手、出してみろ」
「こんな寒い中なぜ手を出さねばならんのだ?」
「いいから、早く出せ」
ルキアは渋々ポケットから手を出した。
その上にちょこんと小さな箱を乗せた。
「これは何だ?」
「あけてみろよ。あければわかる」
箱の蓋を開けると、中からウサギのキーホルダーが入っていた。
「チャ、チャッピーではないか!」
「お前、ウサギはなんでもチャッピーなんだな・・・。ルキア」
「何だ?」
ちょっと口ごもってしまったが、はっきり言った。
「誕生日おめでとう」
自分の顔が急に火照るのを感じて無意識に足を速めた。
「一護!」
振り返ってみると、真っ赤になったルキアが走ってきた。
「ありがとう――――――」
そう言ってルキアはプレゼントをポケットに入れ自分の手も入れようとした。
その手をそっと掴み、手を繋いだ。
「・・・貴様の手は温かいな・・・」
「お前の手が冷たいだけだろ」
しばらくの間、会話はあまりなかったが、手を繋いだまま家に向かった。
☆☆☆☆☆☆後書き☆☆☆☆☆☆
小説第2弾です!
今回は明るめストレートにしてみました♪
前回よりましになったかな・・・?
とりあえずイチルキです!
今度は長編にチャレンジしてみようかな?
読んでくださった方、ありがとうございます。
次の作品まで気長に待ってやってください(笑
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