シラス漁:茨城・北部の3漁協が再開…2年2カ月ぶり
毎日新聞 2013年05月07日 10時59分(最終更新 05月07日 11時56分)
福島第1原発事故以降、本格的な操業を見合わせていた茨城県北部の3漁協(大津、平潟、川尻)は7日、「試験操業の結果、安全性に問題はなかった」として、約2年2カ月ぶりにシラス漁を再開した。漁師たちには笑顔が広がったが、「市場での値段が不安」と風評被害を心配する声も上がった。
北茨城市大津町の大津漁港では午前5時ごろ、大津漁協所属の小型船27隻が一斉に出漁。約3時間後に帰港した船からは、体長2.5センチほどのシラスが詰め込まれた青いケースが次々に水揚げされた。
漁師の鈴木平四郎さん(59)は「やっぱり海の上は最高」とほほ笑んだ。3漁協は原発事故以降、茨城沖で取れたコウナゴから放射性物質が検出されたため、シラス漁も自粛。2012年8〜12月に週1回の試験操業を行い、安全性を確認した。【鈴木敬子】