私とゲーム 第1回 この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
先日twitterのハッシュで
# 私このゲーム大好きなんですやったことない人は人生損してると思うくらい好きですいいから黙ってやってくださいって1作を教えてください
ってのがあったので悩んだ挙句選んだのがこれ。
AVGの進化において、ある一定のレベルで最終到達点とも言えるゲームシステムであることから
各方面から多大なる評価を得ているこの作品は、基本的にAVGが好きな自分にとって
やっぱり一つの完成形ともいえるこの作品を挙げないわけにはいかないでしょうJK。
とりあえずネタバレになりますが、PC-98版、セガサターン版、Windows(9x)版しかないので
(多分2000やXPでも動くけどね、Win版は)
入手性やレアリティによる価格高騰で今から手に入れて遊ぼうとしても手に入らないし、
いまだに積みゲーなんていう人もいないだろうからガンガン書いちゃうよ。
むしろ興味持ってやりたくてしかたがなくなって、買っちゃう人が出たほうがいいでしょう。
基本的には現代編、異世界編の2部構成で、異世界編は所謂旧来のAVGそのものであり
今回の評価の対象となってる部分ではなく、前半の現代編がその評価のすべてと言っても過言ではない。
簡単に言えばパラレルワールドになっていて、複数の分岐点があり、マルチルートになっている。
原則として全ルートを踏破すると、異世界編に行けるフラグが成立する。
ここまでだとまあ、よくあるマルチルートAVGであるが、本作の特徴として
・分岐点を視覚的に表現して、分岐すること、タイミングが明確にわかるようになっている
・分岐後のやり直しを簡略化するために、アイテム、フラグを持ち越し、指定ポイントに戻れるセーブ機能がある
・別ルートで必要なフラグ立て、アイテム取得がないと、達成できない分岐点がある
上記3つがあり、それらをプレイヤーが意識することにより
パラレルワールドを並列移動しながらの、マルチルート踏破が出来る(しなくてはいけない)システムになっている。
従来のマルチルートで誰もが思った、「いいとこどり」が出来るプレイが可能なこともさることながら
それで破綻しないというか、むしろそれを用いないと達成できない箇所があることで
物語にSFならではの奥行き、深みが増されていることが、他の作品では得られない良さになっている。
また、このシステムに近いものはあるけれども、完全にシステムとして生かしきった後続作品がないのも特徴である。
と、堅苦しくかいてみたものの、シナリオとシステムの親和が非常に高次元だということで
AVG好きならば誰もが一定の評価をすることは間違いないと信じている。
惜しむらくは現状どの媒体、プラットフォームも入手が困難すぎて
今からプレイしようとするとかなり困難なこと。
PC98版は性描写あり、当時はOKだった近親相姦描写もあるのだが、いかんせんハードウェアスペック的に
現状では見劣りするし、何よりPC98本体の入手が難しい。エミュレータを使用してもソフトがやはり入手困難である。
セガサターン版は、本体、ソフトも中古であればそれなりに入手可能だと(少なくとも現段階では)思われる。
コンシューマであることと時代的に性描写、近親相姦描写はないのだけど、グラフィックの向上と
声優を使用している点から、内容を堪能するにはベストかもしれない。
Windows版は入手が困難すぎる。性描写はPC98版準拠で、近親相姦描写はない。ほぼエミュレータと同等である。
このシナリオは菅野ひろゆき氏(本作のみ剣乃ゆきひろ名義)だが
1年ちょっと前に40代という若さで亡くなってしまった。
他にも、DESIRE、EVE burst error、エクソダスギルティ、不確定世界の探偵紳士、ミステリート!等の作品を
出しており、どれもシナリオは高い評価を得ている。実に惜しい人を亡くしたものだ。
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