安倍首相「他国の国旗は燃やさない」…中国報道、コメント拒否か
サーチナ 5月8日(水)14時52分配信
中国のニュースサイトの環球網などは8日、安倍晋三首相が7日の参議院予算委員会で、民主党の鈴木寛議員が安倍首相のフェイスブックに(在日韓国人・朝鮮人らに対する)憎悪表現の書き込みが多いとの指摘を受け、安倍首相が「日本の国旗が焼かれても、その国の国旗を焼くべきではない」と述べたことを取り上げた。ただし、同記事に対しては読者がコメントを書き込めない状態が続いている。
安倍首相は、在日韓国人・朝鮮人らをインターネットで中傷するなどの動きがあることについて、「極めて残念だ」と述べ、「日本の国旗がある国で焼かれようとも、われわれはその国の国旗を焼くべきではない。それが私たちの誇りだ」」と述べた。
フェイスブックの安倍首相のアカウント・ページにも、憎悪表現の書き込みが多いことについては「エスカレーションを止めるコメントをしたい」と沈静化に努める考えを示した。
環球網は記事の冒頭で、安倍首相が「在日韓国人、朝鮮人がインターネット上で、反日活動の意見を発表している」と紹介した。誤訳と思われる。
安倍首相の発言は「極めて遺憾だ。日本国旗を燃やす人がいても、われわれは、相手国の国旗を燃やすべきでない」と、「私たちの誇り」の部分は省略したが、それ以外はほぼ原文通りに訳した。首相自身のフェイスブックについては「双方に自制を呼びかけ、対立がエスカレートしないようにする」と発言したと紹介した。
記事は、「日本では最近になり、在日韓国人・朝鮮人と右翼の対決姿勢が不断にエスカレート」、「双方のののしり合戦が多発している」と紹介。街頭で対立シーンが発生した際に、200人あまりの警察官が出動したこともあるなどと伝えた。
環球網は中国共産党機関紙の人民日報系列の新聞である環球時報の電子版。環球時報と同様に愛国論調が「売り物」で、記事へのコメントには外国を「罵倒(ばとう)」する書き込みが殺到することも珍しくない。
ただし、上記記事についてはコメントの書き込みができない状態が続いている。環球網は「微妙な問題」を扱った記事については、書き込みができなくなる場合がある。(編集担当:如月隼人)
最終更新:5月8日(水)16時4分