平成23年3月11日の東日本大震災により、緊急避難的に教育の場を相模原キャンパスに移した海洋生命科学部及び大学院研究科は、平成24年8月に学部新校舎(MB号館)が完成したことで、ほぼ旧態の授業運営ができる教育研究環境が整いました。
この間、地元関係各位から、北里大学海洋生命科学部三陸キャンパスの早期再開についての要望書をいただき、また平成25年4月15日には、三陸キャンパス早期再開促進期成同盟会を通して26,194名もの三陸キャンパス早期再開のご署名をいただき重く受け止めたところです。
大震災から3年目を迎える海洋生命科学部のキャンパスの在り方については、学部の存続にかかわる大きな問題として捉え、またこれまで学部創設時から約40年にわたって暖かいご支援をいただいてきた岩手県及び大船渡市のご要望にも出来る限り副うべく、学生の教育面や入学志願者の確保、長期的な学部運営・財政面など多方面から理事会で検討してまいりました。その結果、「平成26年度海洋生命科学部入学者の教育の場」を定めるとともに、苦渋の決断として「海洋生命科学部のキャンパスに関する基本方針」を策定しましたのでお知らせします。
なお、三陸キャンパスの更なる利活用については、北里大学と大船渡市及び三陸地域との間で今後、合意が得られれば協議会を設けて具体策を検討していくこととしました。
(1) 平成26年度海洋生命科学部入学者の教育の場について
海洋生命科学部及び大学院海洋生命科学研究科の平成26年度入学者については、学部・研究科の各課程を修了するまで(平成29年度まで)相模原キャンパスで教育を実施する。
(2) 海洋生命科学部のキャンパスに関する基本方針
海洋生命科学部及び大学院海洋生命科学研究科の教育は、相模原キャンパスを主たる拠点とする。三陸キャンパスは、地域の復興計画と並行して検討していくが、学部・大学院の研究と学生実習の場として活用するとともに、「三陸臨海教育研究センター(仮称)」として位置付け、国・県の復興プロジェクト事業など他大学との共同利用を進め、国際的海洋研究拠点を目指す。そして、岩手県、大船渡市及び三陸地域の復旧・復興に向けた諸事業には、全学的に支援していく。