この日は24歳の誕生日。試合前には友人から「ちょくちょくもらいました」と祝福メールも届いた。ただ、「普通にやるだけですよ(笑)」とリラックスしてゲームに臨むと「いままで記憶にない」というバースデー弾という最高の結果が出た。また、前日7日は兄・幸太さんの次女が1歳の誕生日を迎えたばかり。家族パーティーに参加できなかった“隼太おじさん”は、めいのためにも祝砲を打ち上げた。
それが守備では“大暴れ”となってしまった…。2-1の九回二死三塁だ。抑えれば勝ち、という状況で坂本の放った打球は右翼方向へ。背走しながらグラブを伸ばすが、打球より先に自らが左ほほ付近からフェンスに激突。同点打にしてしまった。
「僕がヘタクソなだけです。ああいうことをしていると信頼をなくす」と猛省した。同じ九回には長野の邪飛も捕球できなかった。福留が左ひざ痛のため、戦列を離れた。元メジャーリーガーが復帰するまで安心して任せられるように…。いや、定位置を奪取するほどの活躍を首脳陣は期待している。
背番号51も「チームもこういう状況なんで、少しでも力になれるようにしたい」と力を込めた。昨季のドラ1が目指すのは「三拍子揃った選手」。バットだけではいけない。守備も鍛え上げ、チャンスをつかみ取る。 (西垣戸 理大)
(紙面から)