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渡辺明王将 羽生善治3冠と史上初の3冠対決

スポニチアネックス 5月8日(水)7時1分配信

渡辺明王将 羽生善治3冠と史上初の3冠対決

王将としての抱負を述べる渡辺明王将

 1月から3月に開催された第62期王将戦七番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)で初挑戦初奪取した渡辺明王将(29)の就位式が7日、東京都文京区の東京ドームホテルで開かれた。渡辺は現在竜王、棋王の3冠。6月4日開幕の棋聖戦五番勝負では羽生善治3冠(42)と史上初の3冠対決に挑む。史上6人目の4冠を目指す渡辺を、谷川浩司日本将棋連盟会長やファン、森戸幸生スポーツニッポン新聞社代表取締役社長ら約150人が激励した。

 東日本バージョンのG1ファンファーレが鳴り響く。渡辺は年間1300レースに参戦する競馬ファン。就位式会場へ入場する渡辺への主催者の趣向に、歓声が自然発生的に湧き上がった。

 「第62期で歴史と伝統あるタイトル。子供の頃から楽しみ、勉強した棋戦です。競馬をするのでスポーツ紙を手に取る機会も多かった。(王将に)一度はなりたいと思っていた」

 記念品には本人がファンだというマンチェスター・ユナイテッドのユニホームが贈られた。背番号「62」、ネームは「OHSHO」。「子供がサッカーをしていて、ここ1、2年、一緒にテレビを見る。来年は背番号63で別チームのものが欲しい」。一気に喜びを表すと七番勝負の岐路を第4局と回想した。

 先手渡辺が終盤▲5七金と相手馬へ強く当てた。守りの要を見捨てて攻めを優先する「肉を切らせて骨を断つ」強手が、混戦に終止符を打った。第3局が自ら認める完敗だけに大きな勝利。「来年は初の防衛戦。1回でも多く王将位を守れるよう頑張りたい」と謝辞を結んだ。

 ただ、第一人者には大一番が先に待つ。4月26日、棋聖戦の挑戦者決定戦を制し挑戦権を得た。6月4日から兵庫県洲本市で開幕する五番勝負で羽生に挑む。大山康晴十五世名人らに続く4冠を目指す。

 昨年の竜王戦では丸山忠久九段(42)、王将戦では佐藤康光九段(43)、その後の棋王戦では郷田真隆九段(42)と羽生世代の強豪を次々破った。棋聖戦で羽生から奪取すればタイトル数で初めて逆転し時計の針が「羽生時代」から「渡辺時代」へ進む。「内容もさすがと言われる棋譜を残したい。チャンスを生かしたい」と今が旬の勝負師は再び前を見据えた。

 ◆渡辺 明(わたなべ・あきら)1984年(昭59)4月23日生まれの29歳。東京都葛飾区出身。所司和晴七段門下。00年四段。04年第17期竜王戦で初タイトルを獲得、08年永世竜王の資格を得る。現在9連覇中。今年2〜3月「第38期棋王戦」に勝利し初の棋王位を奪取し、史上8人目の3冠保持者に。1メートル66、58キロ、血液型O。家族はめぐみ夫人と小学3年生の長男。

最終更新:5月8日(水)7時1分

スポニチアネックス

 
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