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8話 P90TRフルカスタム




 皆様、おはようございますの。現在、冒険者さん達と自分の迷宮に潜っているアルフィミィですの。現在の階層は999階層ですの。次の階層には当然ボスがいますが・・・・・・・私の記憶では、ネタにしたと思いますの。確かきぐるみがボスだった気がしますの。


  ◆  ◆  ◆  ◆


 やっと999階ですの。冒険者さん達に付き合っているせいか亀さんのような歩みですの。暗黒闘気の練習がてら、アイテムボックスからリボルバー式の杭打ち機リボルビング・ステークがセットされたベーオウルフの篭手(暗器扱い)を装備して前線に出ていますの。敵は5メートルのゴーレムさんですの。

「ちがうぞ、そこは右からだ」

「ふむふむ、チェリオ!」

奇策士さんの掛け声と共に、暗黒闘気を纏わせたリボルビング・ステークを叩き込むと、紙を貫くようにモンスターの装甲を無視して刺さり、ドゴンという音と共に陥没して絶命しましたの。

「変な威力だよな。ゴーレムの物理装甲が紙のようだ」

「楽勝」

「敵じゃないね」

ガイツ、レイア、グライは遠い目をしてますの。

ちなみに、隊列は前衛(ガイツ、私)、後衛(レイア、グライ)、殿リリですの。

「次はボスか?」

「そのはずですの」

「・・・・・・・敵は確かきぐるみの変な鼠?」

「あれって、強かったよね」

「君達はしっているのかい?」

ふふ、この私が悪乗りして作り上げた生体殺人人形バイオキリングドールですのよ?ドールマスター舐めてはいけませんの。

「文献で見た」

「うん」

「へ~」

「何してる、行くぞ!」

さぁ、稼動しているかが分からないけど、楽しみですの。



  ◆  ◆  ◆  ◆


 記念すべき1000階層の構造は簡単で、遊園地ですの!

「な、なんだこれ?」

「楽しそうだけど・・・・・・・」

「「壊れてる」」

そう、ジェットコースターのレールは途中で折れて、メリーゴーランドの馬は闊歩し、観覧車は倒れていますの。

「あっ」

[タンっ、タタタタタタタタタタタと軽い音と共に飛来した多数の弾丸が、レイアに直撃し、レイアのローブに空いた多数の穴から血が滝のように噴出しレイアは倒れた]

「「レイア!」」

売店だったであろう場所から、煙を上げるP90TRフルカスタムを構えた着ぐるみですの。見た目には、犬だかネズミだかよく分からない茶色の生き物で、緑色の帽子を被っており、赤い蝶ネクタイを締めていますの。外装を超アラミド繊維で、指向性マイク・サーマルセンサー・暗視システムなどを組み込まれてる優れものですの。

「もふ?・・・・・・・もふっ・・・・・・・」

「治療は私がしますの」

「すまねぇ!」

だって、私を見てポン太君が固まってますのよ?主と解っている様ですので・・・・・・・私がいたら邪魔でしょ?それより、気を失っているこのレイアさんですの。このままじゃお亡くなりになりますの。

「エリクサーで万事かいけ・・・・・・じゅる」

味見ぐらいはいいよね?いいと決めましたの!まず、やる事はエリクサーを喰らうですの!飲むでは無く、喰らうで正解ですの。とりあえず、20本くらい。

[《生命の液体》・・・・・・・ラーニング完了
《賢者の石》・・・・・・・・・ラーニング完了]

えっ、《生命の液体》は私の体液であらゆる傷は完全回復し、病気もたちまち完治ですの?賢者の石は・・・・・・・私そのものが賢者の石・・・・・・・・どこかの鎧の弟さんですの!!!くっ、確かにエリクサーは賢者の石が材料になっていますが・・・・・・術がとんでも無い事になりそうですの。っといけない、早く治さなくては・・・・・・周りはだれも見てませんし、GOですの。

「ちゅ、れろ、れろ~はむはむ、ちゅるる~~~」

レイアの血液は美味しいですの。ただ、処女じゃないんですのね。いらない情報が沢山入ってきますの。血は知識の媒体でもあるんですのね。

[治癒術師・・・・・・ラーニング完了]

「後は・・・・・・・ん、っ!」

手首を噛み切って、穴の開いた場所に掛ければ終わりですの。逆再生みたいにどんどん治って行きますの。弾丸はマナで生成されているので、体内に残る事は無いので心配ありませんの。

「うん、呼吸も安定して来たし、問題はありませんの。さて、あちらは・・・・・・」







  ◆  ◆  ◆  ◆








「ちくしょう!」

「僕の紋章術があたらない!」

「さすが元ゲリラなの」

ポン太君に翻弄されてるようですの。色んな場所に素早く隠れて狙撃したり、スタングレネード放って来たり、とてもすばらしいゲリラ戦ですの。

「ストームシールド!」

嵐の盾で弾丸の軌道を変えて銃弾を防いでいるようですの。アナスタシアがレイアさんのかわりに回復を担当して、ガイツがなんとか耐えているようですが・・・・・・・ジリ貧ですの。リリはどこなのですの?まさか逃げましたの?いえ、それはありえませ・・・・・・凄いマナ反応がジェットコースターの上から・・・・・・・・・リリが渦々しい弓、魔弓ディザスターを構えてますの。

魔弓ディザスターは、紫色の先鋭的な本体なうえに、手を持つとこ以外が刃となっていて、切る武器としても使えるようですの。そして、全体的に紫のオーラを放っていますの。概念クラスの兵器は自己進化機能・・・・・・プレイヤーと同じく経験値(魂)を吸収し成長する兵器ですの。しかも、持ってるだけでいい優れものですの。

「えっ?」

リリが放った矢は、ポン太君が咄嗟に50センチメートルくらい避けたのに、腕が吹っ飛びましたの!

「音速くらい・・・・・・?」

「ふもっ!?ふもっふ!」

ポン太君が全ての武装を解放して、辺りに破壊を撒き散らそうと・・・・・・なんで矢が戻って来てますの!?

「ふぅ~」

リリがタバコを蒸してやり遂げたような仕草をしていますの。何故かムカつくですの!

「ふもっふーーー!」

矢が当たって爆発し・・・・・・もう、一本の矢がP90TRにくっついて、糸のような物が巻き戻り、リリの方に持って行きましたの。さっきのはこれですの!!

そして、可哀相なポン太君は装備を奪われて爆発しましたの。

「おい、レイアは無事か!どうした!?」

「無事ですの」

どうやら、苦虫を噛み殺したような顔をしていたので勘違いしたみたいですの。

「どうやら、皆、生き残れたようだな」

「ただいま~」




 しばらくは、休憩していたのですが、レイアが目覚め無いので、帰還する事にしましたの。

「じゃあ、先行くぞ」

「ええ」

100階毎に置かれている帰還の転送陣でガイツとグライは地上に帰りましたの。

「ほら、リリも」

「先にどうぞ」

「「・・・・・・・・」」

「分かりましたの・・・・・・」

アナスタシアの手を握り、転送陣に入った瞬間、転送先を一度だけ変更し、転送されました。え?もちろん、迷宮内ならどこでも自由に行けますの。

「まっ・・・・・・やられた・・・・・・」

ふふふ、私の勝ちですの。



  ◆  ◆  ◆  ◆



 6666階層にある宮殿に転移した私達の目の前にあるのは、壊れかけの深紅の月と蒼穹の月ですの。大きさは約10メートルで、コアは1センチメートルくらいの球体ですの。

「どうするの?」

「こうしますの。全アイテム、トラップ、モンスターをマナに還元するですの!」

[命令を実行・・・・・・モンスターの一部が還元できません]

モンスターを作る方法は何種類かございますの。普通に召喚や人口生物、融合、出産とありますの。問題は最後の出産で・・・・・・あのゲームは住所年齢をきちんと登録、確認されれば18禁モードもありましたの。ええ、人間などの女性を苗床にしてモンスターを量産する事が出来るモードがありましたの。人類側のメリットは経験値が5番になって闇堕ちする可能性が出るモードでしたの。ちなみに、闇堕ちするとNPCとなりダンジョンを徘徊するモンスターになりますの。そういう連中や自然の摂理にそって生まれた彼等は、生きている限りマナに還元は出来ませんの。

[還元終了しました]

「なら、それは放置して・・・・・・これより、アンリの迷宮を廃棄しますの。両方の月のコアをイヤリングに形成し放出するですの」

[諒解]

すると、双月が崩壊して、中からイヤリングに加工された深紅と蒼穹が出て来て、私の手に収まりましたの。

「ここにあるアイテム持って行く?」

「ええ。お願いしますの」

外部から持ち込んだ一部のアイテムは消えないので、色々アイテムボックスにいれて帰りましたの。ルーン(紋章)のオリジナルグリモアはこれから役に立ちますの。ふふふふ、ルーン(紋章)で遊びまくってやりますのよ!バックアップの蒼穹と深紅の双月は手に戻りましたのでやりたい放題ですの!!





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