「がれき処理にめど」 不安の声も5月8日 4時27分
東日本大震災の影響で発生した岩手県と宮城県のがれきについて、環境省は目標どおり来年3月までに津波堆積物を含むすべてのがれき処理が終わる見通しになったと発表しました。
しかし被災した自治体の間からは、津波堆積物が依然として大量に残っており、本当に目標どおり処理が終わるのか、不安の声が上がっています。
震災によって発生したがれきの推計量は、岩手県、宮城県、福島県の沿岸部で木くずなどを含んだ土砂などの津波堆積物を含めて2590万トンに上り、環境省は県内での処理を行うとともに岩手県と宮城県のがれきについては県内で処理しきれない分をほかの都道府県で受け入れてもらう「広域処理」を進めていました。
その結果、県内での処分先が確保できたうえ、広域処理の分も17の都府県ですべての受け入れが決まり、環境省は7日、2つの県では来年3月末としていた目標どおりに、津波堆積物を含むすべてのがれきの処理が終わる見通しになったと発表しました。
しかし、津波堆積物については処理が進んでおらず、環境省によりますと、3月末時点の処理率は、岩手で15%、宮城で43%、福島で2%と、合わせて700万トン近くが依然として残っているということです。
津波堆積物は広域処理の対象ではなく、環境省は県内で復興工事などに再利用される見通しがついたとしていますが、自治体の間からは、人材や資材の不足などから工事自体が遅れるなどしていて本当に目標どおり処理が終わるのか不安の声が上がっています。
環境省は津波の堆積物の再利用の加速化を図り、目標期間内でできるだけ早くすべての処理が終わるよう、支援を進めたいとしています。
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