【久木良太】在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の土地・建物(東京都千代田区)を45億円余で落札した鹿児島市の宗教法人「最福寺」の池口恵観法主が、資金調達が困難なため購入を断念する意向を周辺に伝えた。代金納付期限の10日に記者会見し、正式に発表する。東京地裁による再入札は今年夏ごろに行われる見通しだ。
最福寺は納付した保証金5億3400万円を没収され、再入札に参加できない。保証金は再入札の落札価格に上乗せされ、競売を申し立てた整理回収機構に支払われる。
最福寺側によると、金融機関など十数社に対し、総連中央本部と神奈川県藤沢市の江の島にある同寺別院を担保に50億円の融資を申し込んだが、大半は断られた。一部の関係先は融資に応じる意向を示したが、金利が年10%以上と高く、交渉は決裂。総連側からも融資元を紹介されたが、応じれば退去を求められなくなると考えて断ったという。
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朝日新聞社会部