＜J１第10節（6日）：FC東京2-2磐田＞監督解任劇から再出発を図る磐田は、敵地・味スタでＦＣ東京に勝ちきれなかった。

　磐田は４日に低迷の責任を取って森下仁志前監督（４０）の解任を発表し、長沢徹ヘッドコーチ（４４）が暫定監督に就任した。その“初陣”で長沢監督は今季採用していた３バックから４バックに変更。その采配が的中し、前半は攻撃サッカーのＦＣ東京をＤＦ陣ががっちりと封じ込める。

　そして少ないチャンスを生かし、前半２９分に右ＣＫからＤＦ伊野波雅彦（２７）のヘッドで先制。さらに同４０分には右サイドからＤＦ駒野友一（３１）の高速クロスにＭＦ小林祐希（２１）がゴール前で抜け出して冷静に押し込み、前半を２ー０で折り返す。

　だが、後半に足が止まった。２８分にＭＦ石川直宏（３１）さらに土壇場のロスタイムにＦＷ李忠成（２７）に同点弾を許し、無念のドローに終わった。終了目前で勝ち点３が消滅。それでも長沢監督は「選手はイメージ通りやってくれた」と話し、大黒柱の駒野も「勝ち点１をポジティブに考えたい」と上位相手の好内容に手ごたえを口にした。

　今後の新監督就任などは流動的だが、地に堕ちた名門がひとまず復活への道を歩み始めた。