“You can do it!!” やればできるじゃないか! 青空に日の丸ははためいて
え? GAORA で「松本さんのブログが楽しみですね!」って言っちゃったの?w 松田さん、そんな事言っちゃったの?? w もー。こんなブログにプレッシャーかけてどーするんですか、松田さんw 広告宣伝費払わないと。 なのに、なのに。なかなかアップできなくて、みんなが、まだかなー、まだかなーって、 待っていたことと思います。 お待ちどうさまでした。これぞ名付けて、“まだかな・まだかな作戦”!w 引っ張るだけ引っ張って、アクセスを増やす作戦ですw な〜んちゃって。そんな事してたらインディ500になっちゃうね。 それでね、み〜んなみんな言うんです。「まっちゃん、泣いたでしょ?」って。 「もう泣いちゃって、泣いちゃって、写真なんか撮れなかったでしょ?」って。 実はそれが……w。この話は後に書きましょう。 じゃあ、予告しておきますよ。 このブログを最後まで読んだら、泣いているのは “アナタ” のほうです。 長い前置きはこれくらいにして、あの感動をもう一度ここでお届けしましょう。 悲願達成!インディカー日本人初優勝記念スペシャル版です。 琢磨選手は予選4番手の好位置からレーススタート! これは最初のリスタートの写真ですけど、オリジナルのスタートの時も、 この時も琢磨選手に対するマークはキツかったよねぇ〜、特にライアンなんかw チャンピオン様のライアンを1コーナーでプルッと抜いて、後ろに従えるのはダリ夫。 あ〜、いいねぇ〜、気持ちいいねぇ〜。面倒くさいヤツが後ろにいるのはw 今日のカーナンバー14は完璧でした。ブラック、レッド、どっちのタイヤでもペースが良いし、 ピットも今までがウソのように(w)速くクルマを送り出してくれました。 こうなったら、勝つしかないっしょ? レース中、不思議なくらいに落ち着いてたなぁ〜、オレw リスタートでも安心して見てられたし、最後は後ろ離れちゃったしね。 今年はレースウィークでドタバタする事もなかったから、 最後のチェッカーも安心して受けてもらえると思ってました。 インディカーシリーズとして日本人初優勝達成! AJフォイトレーシングにとっても久しぶりの勝利! ウイニングラップで何度も何度も拳を上げて、ついにビクトリーサークルにやって来ました。 よし! 良くやった! ついに“アレ“を渡す日が来たか!(ひとりほくそ笑み状態w) カメラマンのスタンバイ・ポジションにいたんだけども、 隣りの斉藤兄さんに「すいません。ちょっと行ってきます!」とだけ言って……。 大事にしまっていた日の丸を琢磨選手に渡しに行きました。 (Photo by US-racing 斉藤兄さん) なんかオレが感激のあまり近寄って怒られたとか、帽子渡しに行ったとか、 そういうご意見が散見されますが、決してそのような事はございませんよ。お間違いなく。 日の丸持ってコクピットで万歳ポーズ! やったね〜! この写真が撮りたかった! 待ってたよ! (トーチュウさんが一面で使ってくれました。ありがとうトーチュウさん!) この後、ウイニングパレードがあったんですけど、ようやくトラックのバンでふたりになって、 ワーイ! ワーイ! ワーイ!ってグルグル回ってましたw え? GAORAで映ったの??(恥w) どうですか? 世界でまっちゃんしか撮ってないウイナーのどや顔(日の丸付き) 超エクスクルーシブショットですw しかも2位、3位ったらホンダエンジンだし、背の高い1番と2番だし……w 表彰台の真ん中に立っても存在感ないったら、ありゃしない!!www シャンペンシャワーだって、ほら!w もう2階からバケツで水かけられてるみたいでしょ?www AJフォイトのみんなもありがとうね! オレが言うのもなんだけど、“がんばれベアーズ”みたいなw AJフォイトのチームで勝ててうれしいよ。 ペン介やガナッシでなく、AJフォイトのチームで勝った事にまた大きな意義があったような気がします。 それからアメリカのプレスのみなさんもありがとう。 ウイナーズパレードのトラックに乗れるフォトグラファーはひとりだけなんだけど、 「Hiro! 今日はお前が乗れ!」って言ってくれたしね。うれしかった。 そしてこの写真も撮ってくれました。 左からUS-racingの斉藤和記さん、中はジャーナリストの天野雅彦さん。 そして右端の紳士は……、誰だっけ?w 大先輩の斉藤さんも、天野さんもアメリカンシリーズで20年以上も日本人の優勝を待ち続けて来ました。 ご両名にとっても記念すべき思い出の日、思い出のレースになったに違いありません。 今日一番頑張ってくれた床屋号。ありがとうね。ごくろうさま。 今週はダダをこねることもなく、ノートラブルで運転手さんの言うことを聞いてくれました。 それこそが優勝の秘密だったのかも。 それでは、あの“日の丸”の秘密を少し。 実はビクトリーサークルで渡したあの日の丸は、琢磨選手が2010年にインディカーシリーズに行ってから、 ずっと3年間カメラマンベストに忍ばせていて、いつか優勝する日が来たら渡そうと思っていました。 ようやく渡せる日が来ましたね。11年のブラジルや去年のインディ500は「お、今日か?」と思って、 袋は半分空いてましたけどw それではなぜそうしようと思ったか? インディではレース後の表彰式でウイナーの国旗掲揚と国歌斉唱を行わないからです。 ずっとF1ばかり撮ってた自分には、それが違和感以外の何物でもなかったです。 あの表彰式の瞬間こそが、ウイナーの努力と名誉が讃えられる崇高な時間と場所であると思っていますし、 だからこそ国境と人種、政治などを越えたスポーツの神聖さの象徴であると思っています。 でも国旗掲揚がなかったら、インディで日本人ドライバーが優勝してもどこにも日の丸が見当たりません。 なんかそれじゃあ寂しくありません? 6000マイルも海を越えて、長い間“ジャパン・チャレンジ”を 続けながら日の丸の“ひ”の字もないなんて……。 古い話ですがイギリスF3でタイトルを決めた時、マールボロマスターズやマカオで勝った時、 琢磨選手はいつもファインダーの中で日の丸を持っていてくれました。 それは日本人ドライバーとして成し得た証明でもあり、素晴らしい被写体としての瞬間でもありました。 先輩のジャーナリスト、西山平夫さんはF1時代に「君が代が聴きたい」という琢磨選手の本を書きました。 このタイトルは長年海外で取材を続け日本人ドライバーを追い続けている人間の、 偽らざる本音だと思います。Heyさんに今日のインディ初優勝を見せてあげたかったなぁ……。 結果的に、ほぼ新聞全紙があの日の丸を揚げた万歳写真を一面で取り上げることになりました。 ……..ざまーみろ!ww ちょっとはオレに感謝しろよな、APとか、AFPとか、Getty とか…w オレにもギャラよこせぃ!w 琢磨選手はレース後の記者会見でいろいろと聞かれていました。 レース中のこと、AJフォイトのこと、F1のこと、そして日本のことも……。 「この優勝は日本にとってどんな意味を持つのでしょうか」? 琢磨選手はその質問に答え、東日本大震災のことにも触れました。 「2年前のあの震災から日本は今も復興の途中で、避難所で生活していたり厳しい生活をしている人たちが 多くいます。もしそういう人たちにも今日のニュースが届けられ、元気になってもらえたらすごくうれしい……」。要旨をまとめると、そのように返事をしていましたね。 東北のみなさんに、琢磨選手の気持ちと声は届いたでしょうか? アメリカにいると琢磨選手も僕も良く聞かれます。「日本はもう元通りになったのかい?」。 もちろん胸を張って“YES”と答えられるわけもありません。 遅々として復興が進まず、大変な思いをされているみなさんを思うと、 レースをしている意味が何なのかさえわからなくなります。 せめてこの明るいニュースがみなさんの元に届いて、少しでも元気を出してもらえるのなら、 こんなにうれしい事はありません。 それでは最後に、涙が出なかったワケを……。 みなさんの期待に応えられなくて申し訳ないのですがw 、勝っても涙が一滴も出ませんでした本当に。 US-racingの斉藤さんに、「マツモトさんが号泣するところ見たかったなぁ〜」って、 言われたくらいですからw 強いて言えば「オヤジに見せてあげたかった……」と琢磨選手が言った時に、ジーンとしたくらい。 それで自分なりにどうして涙が出なかったのか、考えてみました。 いろいろ考えて、ひとつだけわかった事があります。 それは僕が琢磨選手が「勝てる」と、ずっと思っていたからでしょう。 だから驚きよりも安堵感のほうが大きかった。 反対に「本当に出来るのかな?」と思っていたイギリスF3チャンピオン獲得のほうがウルっと涙も出たし、 琢磨選手もオイオイ泣いてましたからね。 もし「勝てる」と思っていなかったら、3年間日の丸持ち歩いて旅なんかしませんよw 僕は日本人に出来ない事なんてないと信じています。 メジャーリーグやサッカー、そしてオリンピックのアスリートが証明してくれているように、 スポーツであるからこそ世界で戦い、そこで勝つことの素晴らしさが、日本で見ている人間を どれほど勇気づけ、元気づけることか。 またその栄誉とは反対に、ひたすらに重ね続けなくてはいけない努力と想像出来ないほどのプレッシャーが、選手を押し潰そうにもなります。成功出来る人間はほんのひと握りなのです。 もしモータースポーツの世界で世界に向かって挑戦しようとしている選手がいたら、 限りなく高い壁と険しい階段を登らなくてはいけない事を覚悟してください。 それでも君が登るというのなら、私たちは何もためらうことなく、あなたを応援しましょう。 いつかF1に日本人ドライバーが戻って来て、センターポールに日の丸を揚げる日が来る。 そう信じながら、この仕事を続けているのです。 琢磨選手とて、決してここまで順調満帆で来たわけではありません。 挑戦と失敗を繰り返し、ようやく辿り着いた一里塚です。 まだこの先にも、もっと高い目標が待っています。彼のチャレンジはこれからも続くでしょう。 “やればできる!” 琢磨選手は今日のレースでそれを証明してくれました。 でも、今日はちゃんとお祝いを言っておきましょうね。大事な日ですから。 琢磨選手、優勝おめでとう! あなたは日本人初のインディカーウイナーですよ。 ほ〜らね、アナタ泣いてるでしょ?w
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