久しぶりに見た「ちりちりわっか」。鉄の輪を棒で回す遊び。海外にも。
長野に3月16日から18日まで行って来ました。
そこで小学生が「ちりちりわっか」で遊んでいるのを見たのです。
名前はわからなくても、どんな道具を使って遊ぶのかを
言えばおそらくわかってもらえると思います。
丸い鉄の輪があります。
自転車のゴムタイヤをとり、スポークをとったような輪っか。
その輪っかの一部に小さな輪っかがついています。
その輪っかのリムの部分を細長い棒で押して、
くるくる回すという遊びなのですが…。
「ちりちりわっか」というのは、長野県南信地方の
昔の呼び名だそう。
自分も小さい頃、やっていましたが、単に「輪っか回し」と呼んでいました。
こちらに、昭和の初めの頃の山里の遊びとして、
語っていらっしゃいます。
http://gokan-furusato.org/zaidan/kawaraban/21/fuyu/kawara21fuyu09.pdf
輪回し、リム回しなどの呼び方があるよう。
《輪回し わまわし》
http://45web.net/wamawasi.htm
昭和初期には、これにつけると音が出るリングが売られていたんですね。
さて、この輪回しですが、これで遊ぶ少女を描いた
キリコの絵があります。
《街角の神秘と憂鬱》というタイトルです。(通りの…というタイトルもある)
実は、日本経済新聞の最終面で、絵画に関する連載が行われており、
偶然にも2010年1月と2月に別のテーマで、この絵が選ばれていました。
こちらに詳しく書かれています。
《新聞おちうど》《新聞ウォッチ》
《日経新聞1/15「子供の居る場所十選」、2/12「影のポエジー十選」》
http://ochiudo.blog91.fc2.com/blog-entry-91.html
《With a kiss,passin the key》
2008年5月17日。
《『街角の神秘と憂鬱』 by ジョルジオ・デ・キリコ 》
http://rui4oyo.jugem.jp/?eid=562
この輪回しは、古代ギリシアで、主要な競技として、
行われてきたものだとか。
そこからヨーロッパ全般に広がったようです。
(絵で言えば、上のブログにあるフリューゲルの他、
ルノワールにもこの輪と棒をもった少女を描いたものがあります)
日本では、上にあるように昭和初期に流行したよう。
実は、意外な所にこの「輪回し」が描かれています。
それは、あの浪花屋成果「元祖 柿の種」の缶。
http://www.naniwayaseika.co.jp/05-tsusi/order01.html
「柿の種」を生み出した浪花屋製菓について書かれた
《元祖浪花屋 柿の種のココロ (新潟発ブランド物語) 》(アマゾン)
の表紙もこの缶と同じ絵が使われており、
そこに輪回しで遊んでいる子どもが描かれていました。
《元祖浪花屋の柿の種 大缶(40g×10袋)【新潟_米菓】【10周年セール】》
(楽天)
韓国では、この輪回しは、「クルロンセ」と言い、
旧正月によく遊ばれるそうです。
2008年2月8日、ニッコリア。
《ソルラル(旧正月)の連休、ソウル市内の古宮などで民俗イベントが開催》
http://ni-korea.jp/about_korea/tphoto/index.php?id=20080208
輪を回すというのは、人類に共通する本能なんでしょうか?
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