2008年01月31日
『FORTUNE ARTERIAL』レビュー
最後になんという隠し玉を用意してくるのだ……！ オーガスト…………！！！
というわけでFAクリアした。普通におもしろかった良作、と最初に言っておこう。プレイ時間はだらだらとやって２０時間くらい。ネタばれ的に当たり障りの無い総評をしておくと、相変わらず諸分野において高水準を保っていたし、Hシーンも濃かったし満足した。どのシナリオにも言えることだが、バカップル自重しろ。ニヤニヤしすぎで死ぬかと思った。顔面筋が戻らなくなるくらいニヤニヤした。今回目を見張ったのは演出の強化だ。今まで高水準ながらどこかバラバラ感のあった立ち絵や背景、BGMをうまくつなげて活かすように組んであったように思う。ヴォーカル曲も申し分ない。Liaが出てきたときは少々驚いたが。
あと、さりげなく今回主人公かっこいい。かっこよければいいってもんでもないのは確かだが、周囲が有能で根回しが早いこともあってさくさくシナリオが進んでいくのは好印象だった。今までのオーガストの主人公は皆空気だったので、これは大きな方針転換かも。その他、男キャラが皆かっこよかった。『リトバス』然り、これはこういう風潮なのか。TRUEルートの征一郎と伊織のかっこよさは異常。
しかし、思いもよらぬ欠点もあった。それは生命線でもあるべっかんこうのCG。なぜかHシーンに限ってパースが崩れているのが少しだけあるのはなぜだ（悠木姉妹）。使えなくほど気になるレベルではなかったが。あとCGの枚数自体がやや少なかった。『明け瑠璃』に比べて非HシーンのCGが明らかに減っているのが気になる。あと、テキストにおいて今まではそこまで気にならなかった、榊原拓とそれ以外のライターの違いが今回は顕著だった。できれば統一してもらいたい。せめて用語は。パンツとパンティーが使い分けなく混在しているのはさすがに……
シナリオに関して一つ思ったことがある。同じような吸血鬼の設定を持ち、同じようなテーマを掲げたシナリオを用意した三つの吸血鬼系作品、『FA』と『彼女たちの流儀』、『MinDeadBlood』はそれぞれ比較してみることで、浮かび上がってくるものがあるのではないかと。
以下、個別ルート及び解題。ネタばれ有。
というわけでFAクリアした。普通におもしろかった良作、と最初に言っておこう。プレイ時間はだらだらとやって２０時間くらい。ネタばれ的に当たり障りの無い総評をしておくと、相変わらず諸分野において高水準を保っていたし、Hシーンも濃かったし満足した。どのシナリオにも言えることだが、バカップル自重しろ。ニヤニヤしすぎで死ぬかと思った。顔面筋が戻らなくなるくらいニヤニヤした。今回目を見張ったのは演出の強化だ。今まで高水準ながらどこかバラバラ感のあった立ち絵や背景、BGMをうまくつなげて活かすように組んであったように思う。ヴォーカル曲も申し分ない。Liaが出てきたときは少々驚いたが。
あと、さりげなく今回主人公かっこいい。かっこよければいいってもんでもないのは確かだが、周囲が有能で根回しが早いこともあってさくさくシナリオが進んでいくのは好印象だった。今までのオーガストの主人公は皆空気だったので、これは大きな方針転換かも。その他、男キャラが皆かっこよかった。『リトバス』然り、これはこういう風潮なのか。TRUEルートの征一郎と伊織のかっこよさは異常。
しかし、思いもよらぬ欠点もあった。それは生命線でもあるべっかんこうのCG。なぜかHシーンに限ってパースが崩れているのが少しだけあるのはなぜだ（悠木姉妹）。使えなくほど気になるレベルではなかったが。あとCGの枚数自体がやや少なかった。『明け瑠璃』に比べて非HシーンのCGが明らかに減っているのが気になる。あと、テキストにおいて今まではそこまで気にならなかった、榊原拓とそれ以外のライターの違いが今回は顕著だった。できれば統一してもらいたい。せめて用語は。パンツとパンティーが使い分けなく混在しているのはさすがに……
シナリオに関して一つ思ったことがある。同じような吸血鬼の設定を持ち、同じようなテーマを掲げたシナリオを用意した三つの吸血鬼系作品、『FA』と『彼女たちの流儀』、『MinDeadBlood』はそれぞれ比較してみることで、浮かび上がってくるものがあるのではないかと。
以下、個別ルート及び解題。ネタばれ有。
攻略順。
・かなでルート
エロゲプレイ復帰後第一作最初のルートということで若干緊張したけどすぐに感覚を取り戻した。かなでのキャラについては言いたいことがいろいろあるので、別の記事で。良いキャラなんだけど、ちょっと押しが弱かったかなと思う。シナリオはまああんなもんだろう、可も不可もなし。
・陽菜ルート
使い古しのキャラ造形でも超王道なら十分通用することの証明。幼馴染にお嫁さん性能＋鷹月さくらってはまりすぎで、自分の古典主義の感覚が刺激された。最初は空気だと思ってたけど、シナリオ終わってみたらかなり好きなキャラになってた。ただ、シナリオが印象に残ってないという意味ではやっぱり空気。悠木姉妹は日常の象徴という意味合いと、三組登場する兄弟姉妹の形の一例目としての役割を担っていたわけだから、割を食うのも仕方が無いか。
・桐葉ルート
一気に話が核心になって吹いた。白ルートより後にやるべきだったと後悔。すごい尻切れトンボな終わり方をされたが、これはTRUEエンドへの伏線だということにして納得しておいた。TRUE終わって見直してみると、桐葉エンド後に伽耶が納得したかどうかが疑問ではある。孝平殺すくらいの執着心を見せてもおかしくは無い。
・白ルート
白は普通にかわいいね。これだけ嫌味の無い（あざとくない）ロリキャラも珍しいかも。征一郎のシスコン具合に吹く。シナリオもあんなもんだろう、TRUEへの伏線のためにそんなにネタばれ出来ない中、よくまとめたと思う。ただ、もう少し情報公開してしまっても良かったんじゃないかと思わないでもない。たとえば、白が瑛里華の眷属予定者だったこととか。
・瑛里華ルート
個人的にはこれがグッドエンド。おもしろいことに、『カノギ』はこれがTRUEエンドで、『FA』のTRUEは『カノギ』の個別エンドに近い。『マイブラ』はTRUEエンドが複数あるが、どっちも吸血鬼化とどっちも人間化の両方がある。両方用意してあげたくなるのが制作者の親心か。個人的な好みでは、両方吸血鬼化エンドのほうが好きではあるんだが。
・TRUEルート
伽耶は俺の嫁。『明け瑠璃』のフィアッカ（リース）でもそうだったが、最後の最後に俺の嫁を出すなよ……いやがおうにも作品の評価上げたくなっちゃうじゃないか。赤目のロリには弱いんだよ。あと和服と古風な言葉遣いね。これ重要。フィアッカには和服が足りなかった、その代わり彼女にはドロワーズがあったが。ところで二ヵ月後くらいにまた吸血鬼の出るゲームで「カヤ！カヤ！」で叫ぶ羽目になりそうな気がするのは気のせいでしょうか。
それはおいといてシナリオの話をすると、『明け瑠璃』のTRUEエンドと構成全く同じだということに気づいた諸氏は多いのではなかろうか。皆手助けしてくれるけど段々脱落していって、最後に残るのはメインの二人だけ。戦い方は説得。これ、わざと『明け瑠璃』と同じにしたとしたんだと思う。親世代に対する子世代の戦いというところまで重ねてあるわけだから。ある意味では前作からファンへのサービスといったところか。それとも単純にプロットの手抜きか。超展開度は思ったよりも低かった。
どっちにしても、TRUEルートは最高におもしろかった。これだけわくわくしたのは久しぶりだった。話に矛盾が生じるんじゃないかと首をかしげる箇所はいつくかあったが、それは少々残念か。超展開と矛盾は違うんだよね。そんなこと気にならないくらい引き込まれたから、気にするなと言われれば気にならないのではあるが、どうせなら画竜点睛を欠くようなことはしないでほしかった。
余分なことを言えば、本編の瑛里華エンド後に孝平と瑛里華に（本来できるはずのない）子供が出来て、それが伽耶と全く同じタイプの吸血鬼で（『獣』がいない）、本編の２０年後くらいに全員集合であーだこーだやって和解、なんてエンディングを作れば一番丸く収まったかも。何よりこうすれば伽耶タイプの吸血鬼の二例目が出来るわけで、一番謎のまま終わった「なぜ伽耶が生まれたのか」という奇跡にちゃんとした理由付けが可能になるし。ファンディスクでどうですかね。
・解題
「幸せの動脈」とはけったいなタイトルをつけたもんだ、と最初見たときは思ったが、テーマが吸血鬼ということを考えるとそう不思議でもないか。「血」を象徴的に読み替えるなら「幸せの源泉」とも読み替えられる。『マイブラ』もゲームの雰囲気こそ全然違うものの、訳してみれば「死者の血の泉」なわけで、言っていることは同じ。ひるがえって、おもしろいタイトル付けたもんだなあと。略しづらいのだけ難点。
とりあえず、フィアッカと伽耶様のHシーンは、次のファンディスクに入るんでしょうね？期待してますよ？
・かなでルート
エロゲプレイ復帰後第一作最初のルートということで若干緊張したけどすぐに感覚を取り戻した。かなでのキャラについては言いたいことがいろいろあるので、別の記事で。良いキャラなんだけど、ちょっと押しが弱かったかなと思う。シナリオはまああんなもんだろう、可も不可もなし。
・陽菜ルート
使い古しのキャラ造形でも超王道なら十分通用することの証明。幼馴染にお嫁さん性能＋鷹月さくらってはまりすぎで、自分の古典主義の感覚が刺激された。最初は空気だと思ってたけど、シナリオ終わってみたらかなり好きなキャラになってた。ただ、シナリオが印象に残ってないという意味ではやっぱり空気。悠木姉妹は日常の象徴という意味合いと、三組登場する兄弟姉妹の形の一例目としての役割を担っていたわけだから、割を食うのも仕方が無いか。
・桐葉ルート
一気に話が核心になって吹いた。白ルートより後にやるべきだったと後悔。すごい尻切れトンボな終わり方をされたが、これはTRUEエンドへの伏線だということにして納得しておいた。TRUE終わって見直してみると、桐葉エンド後に伽耶が納得したかどうかが疑問ではある。孝平殺すくらいの執着心を見せてもおかしくは無い。
・白ルート
白は普通にかわいいね。これだけ嫌味の無い（あざとくない）ロリキャラも珍しいかも。征一郎のシスコン具合に吹く。シナリオもあんなもんだろう、TRUEへの伏線のためにそんなにネタばれ出来ない中、よくまとめたと思う。ただ、もう少し情報公開してしまっても良かったんじゃないかと思わないでもない。たとえば、白が瑛里華の眷属予定者だったこととか。
・瑛里華ルート
個人的にはこれがグッドエンド。おもしろいことに、『カノギ』はこれがTRUEエンドで、『FA』のTRUEは『カノギ』の個別エンドに近い。『マイブラ』はTRUEエンドが複数あるが、どっちも吸血鬼化とどっちも人間化の両方がある。両方用意してあげたくなるのが制作者の親心か。個人的な好みでは、両方吸血鬼化エンドのほうが好きではあるんだが。
・TRUEルート
伽耶は俺の嫁。『明け瑠璃』のフィアッカ（リース）でもそうだったが、最後の最後に俺の嫁を出すなよ……いやがおうにも作品の評価上げたくなっちゃうじゃないか。赤目のロリには弱いんだよ。あと和服と古風な言葉遣いね。これ重要。フィアッカには和服が足りなかった、その代わり彼女にはドロワーズがあったが。ところで二ヵ月後くらいにまた吸血鬼の出るゲームで「カヤ！カヤ！」で叫ぶ羽目になりそうな気がするのは気のせいでしょうか。
それはおいといてシナリオの話をすると、『明け瑠璃』のTRUEエンドと構成全く同じだということに気づいた諸氏は多いのではなかろうか。皆手助けしてくれるけど段々脱落していって、最後に残るのはメインの二人だけ。戦い方は説得。これ、わざと『明け瑠璃』と同じにしたとしたんだと思う。親世代に対する子世代の戦いというところまで重ねてあるわけだから。ある意味では前作からファンへのサービスといったところか。それとも単純にプロットの手抜きか。超展開度は思ったよりも低かった。
どっちにしても、TRUEルートは最高におもしろかった。これだけわくわくしたのは久しぶりだった。話に矛盾が生じるんじゃないかと首をかしげる箇所はいつくかあったが、それは少々残念か。超展開と矛盾は違うんだよね。そんなこと気にならないくらい引き込まれたから、気にするなと言われれば気にならないのではあるが、どうせなら画竜点睛を欠くようなことはしないでほしかった。
余分なことを言えば、本編の瑛里華エンド後に孝平と瑛里華に（本来できるはずのない）子供が出来て、それが伽耶と全く同じタイプの吸血鬼で（『獣』がいない）、本編の２０年後くらいに全員集合であーだこーだやって和解、なんてエンディングを作れば一番丸く収まったかも。何よりこうすれば伽耶タイプの吸血鬼の二例目が出来るわけで、一番謎のまま終わった「なぜ伽耶が生まれたのか」という奇跡にちゃんとした理由付けが可能になるし。ファンディスクでどうですかね。
・解題
「幸せの動脈」とはけったいなタイトルをつけたもんだ、と最初見たときは思ったが、テーマが吸血鬼ということを考えるとそう不思議でもないか。「血」を象徴的に読み替えるなら「幸せの源泉」とも読み替えられる。『マイブラ』もゲームの雰囲気こそ全然違うものの、訳してみれば「死者の血の泉」なわけで、言っていることは同じ。ひるがえって、おもしろいタイトル付けたもんだなあと。略しづらいのだけ難点。
とりあえず、フィアッカと伽耶様のHシーンは、次のファンディスクに入るんでしょうね？期待してますよ？
Posted by dg_law at 14:25│Comments(0)│TrackBack(1)
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おぉ！☆をつけただけでなんか別人みたいになったぞ。
えーっとめでたくFORTUNE ARTERIALをクリアいたしまして。これからまたkeyのある生活に戻っていくんじゃないかと思います。
引き伸ばしてもしょうがないので攻略法！当然ですがCGもシナリオも全て埋まります。
...
☆FORTUNE ARTERIAL完全攻略☆??そして感想へ??【鍵っ子Jr. の日常】at 2008年02月01日 01:44