「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」「今までで一番やさしい経済の教科書」など、多数の本を出版されている小暮太一さんの投稿に共感したのでご紹介。アマゾンの「低評価」は、読者が拡がってい…
低評価は読者層が広がっている証拠
小暮さんがこれまで出された本で、もっとも評価が高いのは『マルクスる?世界一簡単なマルクス経済学の本』(件数14件、11件が星5つ)、一方『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』はレビュー件数50件のうち、星2つが3件、星1つが6件となっています。実売冊数はほぼ同じだそうです。
同じくらい売れているのに、レビューの付き方が違う。星だけみれば後者の方が低評価ですが、こうした現象に付いて、著者はどう考えればよいのでしょう。
さて、この2冊でどっちが「いい結果」なのでしょうか?
ぼくの気持としては後者です。(ちなみに、累計の実売冊数は両方とも同じくらいです)
(中略)10万人に読んでもらって、10万人に「☆5つです!」と言ってもらえることは、まず不可能。それを目指しても意味がありません。
いい評価だけをもらいたいというのは、すなわち、「良さがわかってくれる人にだけ読んでもらいたい」ということなんです。
著者の気持ちとしてはそれでもいいかもしれません。でも、本の存在意義を考えると?
悪いレビューがつくのは、読者層が拡がっている証拠。より多くの人に興味を持ってもらえている証拠です。
むしろ喜んでいいことなんじゃないかと思うのです。
うーん、これはまったくもって同感です。Amazonに限らず、低レビューが付いて凹んでしまう作家の方は少なくありませんが、逆です、逆。喜ぶべきなんです。
低評価というものは、第一に、小暮さんが語るように「今まで届いていなかった層にまで届いた証拠」です。
さらに、もしも既存のファンが「今回の作品は微妙だった」と低評価を付けるのなら、それは自分が「新しい創作に挑戦できた証拠」でもあります。
作家は作家である以上、進化していかなければなりません。そのプロセスのなかでは、必ず「低評価」を受けることになります。これは絶対的な真理なので、常に意識しておくべきでしょう。
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ぼくも近著はすばらしくネガティブな評価が付いております(1万部出ています)。まぁ、新しいことをやろうとしたらこうなるのは仕方ありません。ぼくはアンチも多いですし。これでも星5つが付いちゃっているので、今年出す本はもっとボロクソに叩かれたいですね。
というわけで、クリエイターのみなさん、低評価に苛まれる必要なんてないのです。世の中を揺るがした創作物は、いつだって賛否両論だったじゃないですか。何ら心をざわつかせない、セラピーのような作品は、極論、無価値だとすらぼくは思っています。