テキサスクローバーホールドで戸澤の脚を攻めるCIMA=愛知県体育館で
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◇ドラゴンゲート
▽オープン・ザ・ドリームゲート選手権▽5日▽愛知県体育館▽観衆6500人(超満員札止め)
王者のCIMA(35)が戸澤陽(27)を破り、14度目の防衛に成功。自身が持つ連続最多防衛記録を更新した。コーナー最上段からのメテオラ(両膝式ニードロップ)で戦意喪失に追い込んだ後、ジャパニーズオーシャン・スープレックスホールドで20分以上にわたる死闘を制した。
ほとんどの防衛戦で、最後の最後に使ってきたメテオラを、この日のCIMAは計6発たたき込んだ。これまでの戦い方とは違う。戸澤も、CIMAを見慣れたファンも、戸惑いの表情を浮かべた。6発の膝爆弾を受けた戸澤は、すでに戦意を失っている。ここで王者が繰り出したのは、相手を肩車に担ぎ上げ、さらに両手をクラッチして受け身を取れなくしたうえで後方に投げるスープレックスだった。
「俺はいつでも負ける覚悟はできている。俺の首をかっ切ってみろ」と、CIMAは常に若い選手たちを挑発する。館内は超満員、さらにこの日の大会は全国主要都市の映画館で生中継された。そんな大舞台でCIMAが見せたのは、ドラゲーを創生期から支えるベテランエースの健在ぶりだった。
CIMAは2週間前まで、デビュー前に過ごしたメキシコに短期遠征した。詳しくは明かさなかったが、現地で新しい戦法のヒントを見つけたという。「10歳若返った。今の俺は25歳だ」と豪語する。CIMAは35歳にして、さらに進化を続けている。 (大西洋和)
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