練習後にMF中村(左)と話し込むストイコビッチ監督(右)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(48)が5日、仙台戦(6日・豊田ス)を前に緊急ミーティングで活を入れた。チームは最近3試合で1分2敗と失速中。指揮官は序盤戦の苦戦から持ち直して2位に入った2011年を引きあいに出し、「あの気持ちを思い出せ」と強く奮起を促した。
漂い始めた沈滞ムードを一掃すべく、ピクシーが動いた。仙台戦に備えた軽めの練習が終わると、ストイコビッチ監督はグラウンドの一角に選手を呼び集めた。今季初の青空ミーティング。ボールをいす代わりにして腰掛け、指揮官は身ぶり手ぶりで訴えかけた。
「同じような状況は2年前にもあっただろう。あの気持ちを思い出せ。われわれには経験がある。前向きにいこう」
約15分間に及んだミーティングで、ストイコビッチ監督が言及したのは11年の記憶。9試合消化時点では勝ち点15で7位。今季の勝ち点12、9位と大差ない。2年前はここから残り25試合で3敗と突っ走り、最終的には優勝した柏と勝ち点1差の2位に食い込んだ。
ストイコビッチ監督は「試合でのパフォーマンスは悪くないが、結果が出ていない。何かを変えないと」と話した。敗れた3日の川崎戦では、らしい攻撃を随所に見せた。戦術面では手応えがある。指揮官は主に精神面で攻める気持ちを持てと言い聞かせたようだ。
異例のミーティングは、選手の闘争心を呼び覚ました。川崎戦で今季初得点を挙げたMF藤本は「すべては自分たち次第ということ。連続ゴールを狙いにいく」と思いを語った。
ピクシーは仙台戦のメンバーについても、「ある程度リフレッシュさせる可能性はある」と前戦からのスタメン変更を示唆した。首位大宮とは勝ち点11差。就任6年目のピクシーが、勝負どころで積極的に動きだした。 (木村尚公)
◆本多「1週間で治します」
ルーキーDF本多は右足首ねんざで別メニュー調整。4日の練習で痛めたようで、右足を引きずるようにして帰途に就いた。「全治2週間なんですが、1週間で治します」と早期の戦列復帰を約束した。
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