――反響は。
「あらゆる方面から反響があるが、特に若者には評判がいい。これまでに我々が運営するファイル共有サイト経由だけで世界100カ国以上、合計80万件近くの設計データがダウンロードされた。米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、オーストラリアが中心だが、日本からのダウンロードも6万件を超えている。プロジェクトに興味を持った日本人からメールをもらったこともある。彼らがダウンロードした設計データを使って、実際に銃の部品を作ったかどうかはわからないが、ほかのファイル共有サイトに我々の設計データをアップロードするなどして、普及に一役買ってくれている」
■若者から評判、国内外での懸念は「もっとも」
――日本のように銃の所持を法律で禁止している国はもちろん、米国でもプロジェクトへの風当たりは強い。
「オーストラリア政府がカンカンに怒っているのは知っている。米国でも(金属探知機に引っかからないプラスチック製銃を規制する)新たな法案が下院に提出された。我々のプロジェクトが注目されている証拠だが、それ以上のコメントはない」
――米国の反対派は自宅で簡単に作れる「3Dプリンター銃」が普及すれば、これまでなら銃を持てなかった危険人物の手に銃が渡り、昨年12月にコネティカット州で起きた銃乱射事件のような悲劇が増えると懸念している。
「その懸念はもっともだ。3Dプリンターがより手ごろな価格で買えるようになれば、これまで銃を持てなかった人や自分で作ろうと思わなかった人でも、容易に銃を手に入れられるようになるだろう」
「だが、そういう議論をする人々は、権利(武装権)を乱用して人に危害を加える可能性は、誰にでもあるという事実と向き合いたくないだけだ。危害を及ぼす可能性の有無にかかわらず、与えられている権利は守られるべきだというのが、我々の立場だ。さらに言えば、危害を受ける可能性があるからこそ、権利は保障されるべきだと思う」
コンピューター、プリンター
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