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【プロ野球】

松井さん引退セレモニー 今も、これからもジャイアンツ愛

2013年5月6日 紙面から

国民栄誉賞授与式後に談笑する長嶋さん(右)と松井さん=東京ドームで(戸田泰雅撮影)

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 ゴジラが帰ってきた−。巨人、ヤンキースなどで20年間プレーし、昨年12月に現役引退を表明した松井秀喜さん(38)が5日、東京ドームで引退セレモニーに臨んだ。メジャー挑戦を決めた2002年オフから11年。かつての本拠地に立った松井さんは「僕の心の中にはジャイアンツが存在し続けます」と変わらぬジャイアンツ愛を告白し、将来的な指導者での巨人復帰にも意欲をにじませた。

 なつかしい「4番センター松井」のコールで、マウンド付近に設けられたマイクの前に立った。無数のフラッシュがまばたき、地鳴りのような大歓声が響く。「ジャイアンツファンの皆さま、お久しぶりです」。チームメートの胴上げで送り出された2002年11月23日のファンフェスタから3816日。黒のスーツに身を包んだゴジラは第一声から涙声だった。

 02年オフ、フリーエージェント(FA)権を行使し、ヤンキース移籍を決断した。育ててくれたチームを離れ、巨人の4番の座を捨てた自責の念はいまだに松井さんの胸にくすぶっていた。「2002年、ジャイアンツが日本一を勝ち取った直後、ジャイアンツに、そしてファンの皆さまに自らお別れを伝えなくてはいけなかった時、もう二度とここに戻ることを許されないと思っていました」。退路を断って挑んだ大リーグ。名門ヤンキースの4番を打ち、アジア人初のワールドシリーズMVPにも輝いた。自らに課した重荷をはね返し、堂々と戦いを終えて戻ってきた松井さんを、ファンが受け入れられないはずはなかった。

 この日の試合前にはミーティングに参加。「ジャイアンツは特別なチーム。いろんな注目を正面から受け止めてはね返して、グラウンドで結果を出す。それがジャイアンツの選手のプライド」とGナインに熱い言葉を贈った。スラッガーとしてのキャリアにはピリオドを打ったが、松井さんの野球人生はまだまだ続く。夢の続きを追うチームは巨人以外にないはずだ。

 「これからも僕の心の中にはジャイアンツが存在し続けます。どんな形かわかりませんが、またいつか、皆さまにお会いできることを夢見て、新たに出発したいと思います」とスピーチを締めた松井さん。近い将来、ゴジラが戦いの場に戻ってくる日は必ず来る。 (臼杵秀之)

 

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