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人工尾びれのフジが本に 全国から感動の手紙 美ら海水族館2005年4月20日  このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録

人工尾びれのフジ復活を描いた「もういちど宙へ」

 【本部】尾びれが壊死(えし)し泳げなくなった沖縄美ら海水族館のバンドウイルカ「フジ」が人工尾びれで復活した経緯をドキュメントで伝える単行本「もういちど宙(そら)へ」(講談社)が2月に発刊され、同水族館に感動の手紙が届くなど反響を呼んでいる。日本図書館協会の選定図書にも指定され、関係者は「多くの人に読んでほしい」と話している。

 著者はモータージャーナリストの岩貞るみこさん。フジが水族館の一員となった来歴に始まり、原因不明の発病による尾びれの壊死と切除、水に浮かぶだけの状態からブリヂストン社が東京大学などの協力で「人工尾びれプロジェクト」を進め、試作を重ねた人工尾びれで元気に泳ぎ、ジャンプするまでに回復した経緯を詳しくつづっている。
 同水族館によると岩貞さんはブリヂストンの社員に同行して来館し、幅広い取材を重ねた。海獣課長の宮原弘和課長は「フジを救おうと多くの人がプロジェクトに参加した熱意を感動的に伝えている」と話し、本を読んで「フジに会いたい」と訪ねる来館者も多く、「勇気づけられた」との手紙が届いているという。
 講談社によると2月下旬に初版1万部を発行し、すぐに二刷を出し、現在4万部を発行。「好調な売れ行き」という。読者からの手紙には「受験に失敗したがもう一度頑張りたい」「人を信じられなくなっていたが救われた思い」などと記され、「暗い事件が多い中で、多くの読者に生命の大切さや、思いを一つに力を合わせる感動を与えているようだ」と話している。
 日本図書館協会の優良図書に選定され、各図書館への所蔵や一般読書家に推奨されることになり、反響が広がりそうだ。
 「もういちど宙へ」はハードブックの191ページ。価格は1500円。問い合わせは講談社販売部03(5395)3606。


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