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Top > 特集記事 > 社会 > 2012.7.23
前代未聞 どうなってるの!? 週刊現代誌上で言い合いが始まっちゃった 悪いのはそっちだ! いいや、おまえの方だ
雅子妃の担当医が天皇家の元主治医を大批判!
■いっさい事実に反します! ■彼女は「壊し屋」なのか
■もう手遅れなのか
誰もが耳を疑った。雅子妃が長期療養に入って約10年。皇室医療のトップが突如、治療の失敗を告白。主治医を名指しで批判したのである。渦中の精神科医は本誌に反論。治療の長期化が内紛に発展した。

いっさい事実に反します!
「皇室担当の医師団の中で、これだけ意見の対立が表面化したのは初めて。東宮大夫は7月20日にも会見を開き、この問題について説明するそうです。思えば金澤先生は以前から『僕は精神科は専門外だから詳しくはわからないけど、あれはダメだね。彼女(雅子妃)は大野さんの言うことしか聞かない』とコボしていました。医務主管を退いたことで、本音を語れるようになったということでしょう」(元侍従)

 発端は前皇室医務主管の金澤一郎氏の発言だった。金澤氏は6月1日付で医務主管を退いた後、メディア各社のインタビューを受け、概略以下のように発言した。

・雅子妃の主治医を大野裕氏に頼んだが、ある時から金澤氏に情報が入らなくなった。

・国民への雅子妃の病状の説明が不十分だった。発表も遅れた。どちらも、雅子妃が大野氏に相談して決めたと考えている。

・精神科医は患者に同調する傾向がある。

・大野氏からは「何も報告することはない」と言われていた。

・もはや、どうしたらいいか分からない状況である。

 皇室医療のトップである金澤氏自らが、雅子妃の治療に対して「匙を投げた」と思われても仕方のない発言をしたのである。

 前述のように金澤氏は大野氏と雅子妃の“秘密主義”について苛立ちを強めていた。一線から退いたことで、これまで心中に溜めていたことの一端を吐き出したということなのだろう。

 本誌はこの「金澤発言」について、大野氏自身の“反論”を聞くことに成功した。

 大野氏は慶応義塾大医学部教授を経て現在、国立精神・神経医療研究センター・認知行動療法センター長という要職にある。「女性の鬱病」研究の第一人者で、10年ほど前から雅子妃の主治医となり、「適応障害」などと診断した。おだやかな人柄で雅子妃の信頼も厚いという。

――金澤氏がメディアで大野さんを批判したことはご存じですか。

「(金澤氏の発言は)私が雅子さまの主治医であるということ以外、私や雅子さまに関する記述はいっさい、事実に反します」

――金澤氏の発言が医師として守秘義務違反にあたる、という声もありました。

「私も驚きました」

――雅子妃のご病気は、外見からはうかがい知れないもの。先生でも分からないことが多々あるのでは。

「心の病は目に見えないですからね。お側にいらっしゃる方ですら、理解されないことも多々、あります」

――治療を始めて10年近く経っても経過が思わしくないことで、雅子妃や先生を批判する人もいます。

「心の病はきわめて治癒が難しい。それは一般の患者さんも同様です。その辺をご理解いただけていない方々が『良くなっているのか、いないのか、もはや治らないのか』と性急に、いろんなことをおっしゃっているようですが、一概には申し上げられない難しい病気なのです。長い目で見守っていただきたい」

「長い目」と言われてもすでに10年近い時が流れている。あと何年待てば、どうすれば雅子妃の元気な姿が見られるのか。宮内庁関係者がやきもきするのは当然だろう。だが、一筋縄ではいかないのが、心の病なのだと大野氏は言う。

――大野先生が治療に着手する前と比べて、雅子妃の病状は回復しているのですか?

「いかに“公人中の公人”とはいっても、病状は個人情報です。申し上げられません。ただ、雅子さまの置かれていらっしゃる状況はかなり特殊です。常に他者の目に晒されているという環境が、治療において大きなリスクとなっていることは間違いありません。そういう環境下では、治療プランが計画通りにいかないことは多々あります。しかしながら、私は絶望的な状態などとは思っておりません。私たち医師は明かりを見つけ、引き出して、良い方向へ導かねばなりません。ネガティブになっては絶対、いけないのです。患者さんは敏感です。良い方向に向かっていても、

周囲に理解と協力がなくて潰されることがあるのです」

 大野氏は金澤氏の発言のほとんどが事実ではないと真っ向から反論した。病状を明かさないのは医師として当然の行為であり、雅子妃に同調もしていないというのだ。

 大野氏のコメントには、難しい治療に取り組んでいることについての「無理解」に対する怒りが滲み出ていた。これまで、大野氏が雅子妃の主治医であることは公表されていなかった。当の本人が立場を明らかにした上で反論したのは、よほどの覚悟があってのことに違いない。

 大野氏から反論された、金澤氏を直撃した。

「私は週刊誌の取材は受けない。ただ、僕が言っているのではなく、周りの人間がみんな言っていることだが、基本的に大野氏の主治医就任以後、(雅子妃の)病状は変わってないよね」

 金澤氏は暗に、大野氏の治療が効果を挙げていないことを示唆した。周辺への取材によると、金澤氏は、

「雅子妃はブータン国王夫妻の歓迎行事はすべて欠席される一方で、親交のあるベルギー皇太子夫妻の午餐には参加された。出席する公務を選んでしまっている。こんな状況が続いている限り、快方に向かっているとは言えない」

 と言っているという。

 雅子妃の治療を巡って、

「悪いはそっちだ」

「いいや、おまえの方だ」

 とまるで二人が批判し合っているような形になっているのだ。いったいなぜ、こんな事態になったのか。

「世間では『金澤氏が匙を投げた』と言われていますが、金澤氏は大野さんとのコンビが機能せず、治療に失敗したことを素直に詫びているのだと思います。

 大野先生は侍医でも御用掛(非常勤の侍医)でもなく、宮内庁の指揮命令系統に入っていないので報告義務はありません。立場が曖昧なうえ、お願いして診てもらっている手前、金澤氏は口出しづらい。金澤さん自身が反省されていましたが、国民に対して、治療の状況などを情報開示しなければならない旨、大野先生を招く際に説明しておくべきでした。金澤さんは前医療責任者として、現状を国民に伝えておかねばと思ったのでしょう。雅子妃の治療がうまくいっていないことの証左です」(元宮内庁職員で『皇室手帖』元編集長の山下晋司氏)

「千代田(天皇、皇后)と東宮(皇太子一家)の間の深すぎる溝」が透けて見えると指摘するのは、元共同通信皇室担当で天皇の学友でもある皇室研究家の橋本明氏だ。

「陛下はかねてから、雅子妃に対する医療体制に問題があるのではないか、という趣旨の発言をなさっています。金澤さんは大野さんを雅子妃の主治医に推薦しておきながら、期待にこたえられなかった。彼の発言からはその反省と強烈な悔やみの気持ちが感じられました。

 だからこそ、陛下の意を汲む形で、『現体制では雅子妃のご回復は難しい』『次の手を打たねばならない』ということを広く、国民に知らしめたかったのでしょう。治療を通して雅子妃が大野さんへの信頼を強め、彼と一体化することによって、皇太子殿下の存在感が薄くなっていくように見えるのも、陛下は歯痒く思われているのではないでしょうか」

 肝心の雅子妃の病状は今、どうなっているのか。

 宮内庁関係者が表情を曇らせる。

「新年度以降、雅子妃がお出ましになられた公務は数えるほどしかありません。4月は宮内庁人事異動のご会釈と陛下の喜寿をお祝いした内宴の3回、5月は天皇訪英の送迎と国際連合大学(渋谷)での講演のご聴講、オックスフォード大学総長夫妻とのご接見の計4回、6月は5回でうち4回が三笠宮諮mさまのご葬儀関係です。

 この3ヵ月強の間で、雅子妃が外出されたのは羽田と渋谷とご静養先の那須(栃木)、豊島岡墓地(文京区)の4ヵ所だけ。すでにロンドン五輪開会式への参加も見送られています」














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