イチロー、右翼守備で魅せた！！　打ってはメジャー初５番スタメンで１安打

　【ニューヨーク穐村賢】ヤンキースのイチロー外野手（３９）は３日（日本時間４日）、地元でのアスレチックス戦にメジャー初となる５番（右翼）で先発出場。４回の第２打席に左前打を放ち、４打数１安打で３試合連続安打とした。守備でも高度な“トリックプレー”で地元ファンを魅了した。

　イチローが「うまく引っ掛かってくれればと。僕がああいう動きをすると、（走者は）スピードを上げようとしないから」とほくそ笑みながら振り返ったのは６回無死一塁での守り。右翼フェンス直撃の当たりを“フェイク”を入れた動きで処理し、正確な送球で打者走者ドナルドソンを二塁で刺した。

　打球が頭上を越えると分かっていながら一度、本塁方向に向き直り、捕球姿勢を取るという頭脳プレー。捕られると思った一走セスペデスが二塁手前で一瞬立ち止まったことも災いし、二塁で憤死したドナルドソンは「一塁走者が止まっていたから走るスピードを上げられなかった。送球も正確だった。やられたね」と苦虫をかみつぶしたような表情だった。

　その直後、２死二塁からの右前安打でも本塁へ“レーザービーム”。二走が思わず本塁生還をためらうほどの強肩を披露するなど、完封負けしたチームにあって“一服の清涼剤”となった。