先月起きたリース・ウィザースプーンの逮捕騒動が、業界内で話題を呼んでいる。セレブリティが警察沙汰を起こすのは決してめずらしくないが、リースのように、優等生タイプが巻き込まれるのは稀。事件が彼女の今後のキャリアに悪影響を及ぼすのではと憶測されているのだ。
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事件は、アトランタでリースの夫ジョー・トスが飲酒運転の疑いで警察に止められたことをきっかけに起きた。同乗していたリースは、車の中にとどまっているようにという警察の指示を無視し、車外に出て、「私の名前を知っているの?」と問いただしたという。警察が、「いいえ、その必要はありません」と言うと、リースは「すぐにわかるわよ。あなたのことは全国規模のニュースになるわよ」とはむかった。ジョーは飲酒運転、リースは警察の命令に従わなかったため公務執行妨害の容疑で逮捕され、すぐに釈放された。
翌日、リースは、「自分の発言を恥じています。明らかに私は飲み過ぎていました」と謝罪のコメントを発表。しかし、ダメージは取り消せない。最大の問題は、「私が誰か知っているの?」という発言だ。セレブリティのステイタスを利用して特別扱いを求めようとしたのは明らかで、彼女の売りだった、明るく親しみやすいイメージが崩されてしまった。
『キューティ・ブロンド』で大ブレイクし、『ウォーク・ザ・ライン/君に続く道』でオスカーに輝いたリースだが、最近はヒットに恵まれていない。この逮捕事件は、まさに悪い追い打ちをかけたわけだ。だが、それも「次に映画を当てるまでのこと」と見る関係者もいる。彼女は長いキャリアを築いてきただけに、ひとつくらい傷ができても、また良い映画を作れば、たしかにファンは戻ってくるかもしれない。問題は、次のヒットがいつ来るか。今年公開予定の主演作には、現在撮影中の『A Good Lie』と、アトム・エゴヤン監督の『Devil’s Knot(原題)」がある。(文:猿渡由紀)