経済トヨタ営業益1.2兆円超 3月期連結見通し 500億円増、円安恩恵2013.5.3 12:00

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トヨタ営業益1.2兆円超 3月期連結見通し 500億円増、円安恩恵

2013.5.3 12:00

 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」を背景にした円安の影響で、トヨタ自動車の平成25年3月期の連結営業利益が従来予想よりも500億円以上増え、1兆2千億円を超える見通しとなったことが2日、分かった。

 国内で生産した自動車の半分以上を輸出しているトヨタは、円安の恩恵を受けやすい。今年1~3月の想定為替レートを1ドル=84円とみていたが、実際には90円を超える円安水準で推移したため、利益を大幅に押し上げた。

 欧州通貨のユーロに対しても円安傾向で、北米市場の販売がスポーツ用多目的車(SUV)を中心に好調に推移していることも寄与した。2月に公表した3月期の営業利益の従来予想は、1兆1500億円だった。

 営業利益が1兆円を超えるのは、世界的な金融不安を起こしたリーマン・ショック前の平成20年3月期の2兆2703億円以来、5年ぶりとなる。

 営業利益水準で、世界最高位にある独フォルクスワーゲンの2012年12月期の115億1千万ユーロ(約1兆4735億円)にほぼ匹敵する。

 日本経済を牽引(けんいん)する国内自動車メーカーのトップにあるトヨタの業績改善が進めば、部品メーカーなど裾野の産業にも広く好影響が及ぶ可能性が強い。雇用の大きな受け皿にもなっているだけに消費にもつながる。

 トヨタは1円の円安で、年間の営業利益を350億円程度押し上げる効果があるとみている。

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