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国際
【鼓動】中国、尖閣の次「沖縄を返せ」主張 米軍施設にらみ揺さぶり
中国中央テレビなど国営メディアは、学識経験者の声として“沖縄領有論”を相次ぎ報じている。「釣魚島の次は琉球だ」との沖縄併合工作が、民間勢や学術界を総動員して水面下で始まったとみてよさそうだ。
“隙”につけ込む
一方、対日強硬派の中には批判的な見方もある。
「琉球まで中国のものだと主張する人たちには、別の目的がある」と鋭い眼光で記者を見ながら指摘したのは、香港の民間団体「保釣(釣魚島防衛)行動委員会」の陳妙徳主席(67)だ。
浙江省寧波出身の陳氏は、昨年8月15日、海上保安庁の巡視船による警告を無視し、日本領海に侵入した抗議船で活動家らを尖閣に上陸させた団体を率いる。「釣魚島は中華民族のものだが琉球は明らかに違う。琉球がどこに属するか住民自らが決めること」と“沖縄領有論”を突き放した。
陳氏は「別の目的」が何かを明確にしなかったが、ある中国側関係者は、「東シナ海や南シナ海での海洋権益獲得など海洋強国をめざす中国にとり、沖縄に集中する米軍施設ほど目障りなものはない」と話した。
オバマ政権が米国の戦略的な軸足をアジア地域に移したことを、中国は「封じ込め」圧力と受け止めて反発。尖閣諸島での摩擦を契機に、民間や学術界を動員し沖縄の主権主張まで日中摩擦の範囲を広げることで、基地移転問題も含め日米に揺さぶりをかけようとの狙いが見え隠れする。
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