2002年1月に開院して以来、17000人を超えるたくさんの子どもたちと親御さん方に出会いました。当院は小さなクリニックですが、小さな個人病院にしかできない細やかで顔の見える対応と、大きな病院の得意とする安心感のある検査や治療の両方をきちんとやりたいという思いで診療にあたってまいりました。 一見相反するものをあわせもつということは、2006年には私の診療方針にも大きく影響しました。それまで現代西洋医学一辺倒だった診療姿勢を大きく見直し、東洋医学や、海外では医療として認められたアロマセラピー、食事療法など、これまで現代西洋医学が不得意としてきた生活・体質の改善などにおいてそちらにも力を求めることにしました。この診療方針は統合医療と呼ばれ、昨今注目される医療方針のひとつです。 地球環境の汚染や生活リズムの変化にともなって、慢性アレルギー症状などの根治のむずかしい症状を訴えるお子さんが増えています。同じ症状であれども、発症する背景は実にさまざま。そこで、お子さんの体質、生活環境を見極め、統合的な医療の見地に立ち、より適切な医療が必要とされていることをひしひしと感じるこのごろです。 子どもひとりひとりの個性を活かす。 一人ひとりの笑顔と将来のために、それはご家族の笑顔と将来のために。 小さな街角のクリニックから、そんなメッセージをうけとってもらえるような診療を今後も実践してまいります。 今後とも、当院の診療活動へのご協力とご理解をよろしくお願い申し上げます。
五の橋キッズクリニック 院長 水沢慵一
日本小児科学会認定医
急な発熱、せき、嘔吐、下痢、アレルギー発作…。すぐさま病院へ駆け込んだほうがよいのか、しばらく様子を見るべきか。 子どもを持つ親であれば誰もが経験するのが「子どもの症状を見分けること」の難しさ。 本書では患者9万人にアンケートを行った『患者が決めた!いい病院 関東版』(オリコン・メディカル)で、患者満足度ランキングで見事1位に輝いた「五の橋キッズクリニック」の水沢慵一院長が診察時のエピソードを交えてわかりやすく解説。 症状を見分けるチェックポイント、緊急度、いつから幼稚園や保育園に通えるかなども紹介しており、子を持つすべての親に参考になる本です。