共に生きる・トブロサルダ:大阪コリアンの目/109 /大阪
毎日新聞 2013年02月22日 地方版
一方、関心を小さな生活の中にも向けたい。「韓国へ帰れ」と心ない言葉を浴びせかけられた在日の子ども、子とともに深く傷つく親。彼女らの姿など政治にとっては砂のように小さく、塵のように軽いかもしれない。でも、そこにこそ在日の悲哀はある。朴槿恵新大統領、そして安倍晋三総理大臣にこの「砂」や「塵」の本当の大きさ、重みを伝えたい。仕事柄、日韓の政治に携わる人々と出会あうことが多い。日韓の境界に生きる在日コリアン、私はやはりそこからしか語りかけられない。そう、そこから丁寧に語りかけたい。<文と写真 金光敏>
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■人物略歴
1971年、大阪市生野区生まれ。在日コリアン3世。大阪市立中学校の民族学級講師などを経て、現在、特定非営利活動法人・コリアNGOセンター事務局長。教育コーディネーターとして外国人児童生徒の支援などに携わる。