【インド北部グレーターノイダ=田伏潤】麻生太郎副総理は3日、訪問先のインドで開かれたセミナーで講演し、「グローバリゼーションは進めば進むほど、放っておけば格差は広がっていく」と語った。グローバル化を進めた小泉改革の反省を踏まえ、経済発展が著しいアジア諸国に警鐘を鳴らしたものだ。
セミナーはアジア開発銀行(ADB)総会の関連イベントで、アジア各国の政府やメディア関係者が出席した。麻生氏は人・モノ・資金の自由化や中小企業の技術革新などの重要性を訴える一方で、「格差が広がることを知った上で政治をしなければならない。社会資本の充実、教育の機会均等、弱者の生活保障で格差を補わないと、反民主主義的なことになる」と強調した。
麻生氏は小泉内閣で総務相など重要閣僚を務めたが、小泉純一郎首相(当時)の意を受けて構造改革を進めた竹中平蔵元経済財政相には批判的な立場だ。
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朝日新聞官邸クラブ